電通から「青年失業家」に転身した理由(ゲスト:田中泰延)【前編】

「ひろのぶ党」の3つの党紀とは?

田中:最初の4人ぐらい「ひろのぶ」ばかりだったんですけど、だんだん関係ない人も来て。一番ブレークしたのは、電通に入ってきたロシア系のミロノブくんというのがいて。

一同:(笑)

田中:そのミロノブくんが僕も「ひろのぶ党」に入りたいと言ったことで一気にワールドワイドになって。今では政権奪取を目指すことになりました。

権八:主な活動は何なんですか?

田中:党紀は3つだけあるんです。1つめ、夏場のクーラーの設定温度は22度。

澤本:低いね(笑)。

田中:2つめは、バスタオルに柔軟剤はかけない。

権八:わかる!

中村:えっ、何でですか?

田中:わかるでしょ、権八さん。水吸わないもんね。フワフワになるじゃないですか。

権八:僕はゴワゴワのカチカチのバスタオルが大好きなんですよ。

中村:それ、「ひろのぶ党」ですね。

権八:いや、でも22度は寒いから(笑)。

田中:だいたい女性は22度と柔軟剤のところで脱落していくんですよ。

権八:女性は柔らかいバスタオルのほうが好きだもんね。

田中:でも柔らかいバスタオルで体を拭くと、全然吸い取れなくて、結局その後、体を振動させて、しぶきをはじかない限りビショビショじゃないですか。でも、権八さんにだけは賛同していただいてよかった。

中村:3つめは?

田中:何かあるけど、忘れました(笑)。

中村:今、無職とのことなんですけど、じつは広告代理店のマンモス企業・電通で24年間お勤めになって、急に一念発起して退職されたと。

田中:一念発起してない(笑)。全くしてないですね。

権八:「なんで辞めたの?」って100回ぐらい聞かれてると思うんですけど。

田中:毎回聞かれるたびに違う答えを言うことにしてるんです。

権八:マジですか? いいですよ、変えなくても(笑)。

田中:クリストファー・ノーラン監督の『ダークナイト』という映画があったじゃないですか。あれでピエロみたいなヒース・レジャー演じる「ジョーカー」が、悪い奴になった理由について毎回違う答えを言うんですよ。「子どもの頃、母親に」「小さい犬をひき殺したことがあって」とか。毎回答えが違うのはなかなかいいなということで、毎回違うことを言ってます。

権八:それは全部本当なんですか?

田中:ちょっとずつ本当じゃないかなと思って。

権八:だいたい嘘だと(笑)。まぁでもモノは捉えようですからね。

田中:でも、みなさんも物事を選択したり、変えたときに原因は1つじゃないですよね。いろいろ重なって、ちょっとずつ重なってそれになるというか。この間、「ナショナルジオグラフィック」で飛行機がなぜ落ちるか?という番組をやってたんですよ。

中村:やってましたね。実際に落としたりするんですよね。

田中:実験で無人機をね。いろいろな旅客機の事故の原因を探ってるんですけど、1個の原因で落ちる飛行機はないんですよね。ここがちょっと故障していた、ここが整備不良だった、さらにパイロットが誤解していたなど、3つぐらい重なってやっと墜落するんですよ。1個の原因だと、だいたい「危なかったね」と着陸するんですよ。なので、いろいろな原因があって、僕も墜落したんですよね。

中村:墜落(笑)。泰延さんは、どういう細かい理由で墜落されたんですか?

次ページ 「大好きなブルーハーツが「好きなように生きなさい」と言っていた」へ続く

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