デジタルネイティブとのつきあい方、お手本はIKEAの神対応
こうしたジェネレーションギャップを、どう上手く企業は取り入れていけばいいのか。
それは、大人が一枚上手な対応を示すこと。その一例として、IKEAの神対応が参考になると思います。
インスタ映え(=インスタに載せると映えるフォトジェニックな写真)が流行り、女子高生たちはフォトスポットにこぞって出かけるようになりました。
その1つのスポットとして流行っているのが、スウェーデン発祥の家電量販店・IKEA。
IKEAがフォトスポット化している、と言われ、商品とともに撮影したフォトジェニックな写真が毎日のようにアップされています。
中でも、「ショッピングカートに乗って写真を撮る」行為が問題視され、「危険かつ商品を買わないのにフォトスポットとするのはどうなのか?」とネット上で物議をかもしていました。
「お店がフォトスポットとして扱われることはいいのか?」という取材に対し、IKEAの広報は、「危険行為であったり、他のお客様のご迷惑になったりするような状況でなければ、問題ありません。日本のお宅にあったルームセットで、撮影を楽しんでいただければと思います」と、危険行為でなければ好意的に受け止めていると伝え、その神対応が話題となり、結果、女子高生からのIKEA支持もさらに上がりました。
フォトスポットとして撮影した写真は必ずSNSにアップされるので、IKEAとしても商品のPRになると踏んだのだと思います。
デジタルネイティブ世代の需要を理解し、表明を出したIKEAの対応はさまざまな企業も応用できるのではないでしょうか。
SNSの普及によってジェネレーションギャップがより加速していきますが、若い世代で盛り上がっていることを適度にキャッチアップすることが求められていきます。
「昔こうだったから」「私たちの常識ではNG」など、デジタルネイティブ世代は理解できないと拒否するのではなく、一枚上手になって大人な対応をすることで、若い世代の心を射止めることができるかもしれません。