なんだかんだ私たちは、インフルエンサーからしか買うものを選べない

私たちはSNS検索で本当に良いものだけを選べる

消費者のわたしたちは今、最高の時代を生きているように思います。なぜなら、「ええもん」を買うための情報は溢れていて、人気の情報発信者は嘘のない情報を発信しようとしている。わたしたちは、無料のSNSツールを使って、本当に良いものだけを買うことができます。

一般の検索サイトでは、商品の種類を検索することはできても、膨大な量の商品群と雑多な情報が検索結果に並んで、購買につながるような「口コミ」を知るには、ちょっとしたコツや膨大な時間がかかったりします。SNSでの検索なら、ほとんどが個人の消費に対する感想が集まる。

ただし、SNSで検索されるコスメレビューも、全てピュアな個人の投稿だといい切ることはできません。インフルエンサーを活用して作成される、PR表記もされていないステマのような広告もある。それは、見ていてやはりとても悪質だと思います。

だけど、そんなステマ広告でつくられるSNS上での「偶然の出会い」も、恋愛と同じく、「入り口」に過ぎない。私たちは豊富な情報をサーチして、「ほんまにええもん」を探し当てることができるのです。そして、その愛の無い投稿をお金のためだけに掲載したインフルエンサーは、ゆっくりと影響力を失っていく。そういう仕組みになっていると信じています。

現代の「大阪のおばちゃん」化した私たちは、本当に「ええもん」を紹介している投稿を見分ける力と、しっかりとした“自分だけの情報筋”を持っています。

だからこそ、沢山のメーカーの方々にはインフルエンサーに商品を“ばらまく”のではなく、一人ひとりを“アンバサダー”にする気持ちでSNSの個人とつながってほしい。

私たち消費者は結局、膨大にある商品の情報の波の中で溺れそうになっているし、だからこそそれを独自の感性でキュレーションしてくれる「良質なインフルエンサー」を愛している。

信用している人の信用できる情報で手にしたコスメだからこそ、私たちはデートの日に「今日の私はカワイイ」という自信を持って、意中の彼に会えるのです。

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りょかち
りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。SNSに自撮りをアップし続ける「自撮り女子」として注目を浴びる。現在では、自撮りのみならず、若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。

りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。SNSに自撮りをアップし続ける「自撮り女子」として注目を浴びる。現在では、自撮りのみならず、若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。

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