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今回は、lyrical schoolメンバーのminanさんとhimeさん、そしてプロデューサーのキムヤスヒロさんに、ワーキングメンバーである電通の檀上真里奈と読売広告社の山田祐衣がインタビューしてきました。
lyrical schoolといえば、前年度の若手が選ぶコミュニケーション大賞のファイナリスト作品にも選ばれた、スマホ視聴に特化した縦型ミュージックビデオ『RUN and RUN』が話題となりました。このMVの制作裏話や、注目の若手として3人がいま思うことを聞きました。
—改めて、昨年の「広告業界の若手が選ぶ、コミュニケーション大賞」でのファイナリスト選出おめでとうございました!この記事で初めてlyrical school(以下 リリスク)を知る人もいると思うので、まずはリリスクってどんなグループか教えていただけますか?
キム:リリスクは、女の子5人組のヒップホップアイドルユニットです。簡単にいえば曲の中でラップする女の子のグループです。結成して…来年でもう7年目ですね。最近メンバーチェンジもしてだいぶ雰囲気も変わって。新体制で頑張ってるところです。
同世代の友達同士が再会して生まれたスマホジャックMV
『RUN and RUN』ミュージックビデオ
—昨年の「広告業界の若手が選ぶ、コミュニケーション大賞」のファイナリストに、『RUN and RUN』のミュージックビデオが選ばれましたが、そもそもあのMVがどのように生まれたのか教えていただけますか?
キム:話がだいぶさかのぼるんですが、もともとリリスクのアートワークを手がけているデザイナーのmza(モザ)君と、今回の『RUN and RUN』MVの企画者でもあるプランナーの栗林和明君とは、プロデューサーの僕が学生時代の友達なんです。みんなで作ってた『NEWTRAL』っていうフリーペーパー内の企画でリリスクを立ち上げたんですよ。そのあと3人の中で栗林君だけが広告会社に就職して、僕とmza君は就職せずリリスクを頑張ってという感じでした。
「いつか一緒に仕事したいね」とはずっと話していたんです。で、この『RUN and RUN』をリリースするタイミングでなんかできないかねと。栗林君は広告の仕事の中でも、いわゆるバイラルムービーを得意としてるタイプなので、じゃあリリスクでバイラルムービー作ってみようと、自然とそうなりました。
企画的には、ちょうどスマホが普及して縦型のビデオのコンテンツが実際増えてきてる時で。音楽聴くのもみんなスマホで聴くのが当たり前だし、ミュージックビデオも徐々にスマホで観る方が主流になってきた時期でした。だから、縦型のミュージックビデオで、スマホ視聴に特化したものを作ったらどうなるのかみたいなことに単純に興味がありました。これを見た視聴者がどういうリアクションをするのか?、どういう気持ちになるのか?みたいな興味が最初のきっかけでしたね。
—学生時代の友達同士が各々の道に歩んで、また再結成して物を作るって・・いい話ですね。リリスクメンバーのみなさんは、このMVの企画を初めて聞いた時どう思いましたか?
hime:実は私たち、撮影当日の朝に動画コンテを見せてもらったんです。それまで知らなかったのでびっくりしましたね。私たちがこれやれるんだ!って泣いてるメンバーもいました。
—私たちも視聴者として本当にびっくりしました。広告業界の人たちもみんな面白がってて、次の日「あれ見た?」っていう話をたくさん聞いたりして。「見た見た!」みたいな。昔だったらテレビを見た翌日に話しするみたいな、あの感じがMVで起こるってすごいですよね。
minan:ラップというだけであまり馴染みがないなと思う人もまだまだ多いと思うんです。でも、そういうラップに興味ない人もこの曲は聴いてくれた。すごくいいきっかけだったと思います。
—『RUN and RUN』の次の作品、打ち上げ花火連動型MV『サマーファンデーション』もすごかったですよね。
キム:そうですね。単純に一度面白いもん作ったから次も!みたいなところもありました。僕はプロデューサーだからリリスクを盛り上げたいのは当たり前なんですけど、栗林君の周りのチームメンバーの皆さんも同じ気持ちになってやってくれて。それで『サマーファンデーション』も作れたんですよね。
—このMVはメンバーの皆さんもすごく大変そうですね。1発撮りですよね?
hime:そうですね。花火大会の本番に合わせて一発で。ダンスも立ち位置もちょっとでもずれたら、花火のタイミングとずれちゃうから入念にリハーサルしました。でも、足元が砂利で…バミッたとこがズレちゃったりとか、ハプニングもありました。
『サマーファンデーション』ミュージックビデオ