自社開発事業にも積極的
Hugeは、クライアントワークだけでなく自社開発事業にも積極的だ。オンラインマガジン「Magenta」の運営、オリジナルAIアシスタント「Dakota」の開発、UXデザインを教える10週間のスクール「Huge School」の運営など、幅広い取り組みを行っている。
今年3月にHugeが公開して注目を集めたのが、不法移民向けのアプリ「Notifica」だ。不法移民は移民局に拘束されると、家族や弁護士にも連絡できないまま強制送還されたり、スマートフォンの連絡先から芋蔓式に友人が拘束されたりすることが多い。Notificaは自己防衛のためのアプリであり、万一の時にワンプッシュするだけで、支援者や家族にメッセージが届き、スマートフォンに保存されている連絡先は消去される。
「このアプリは、ソーシャルグッドをテーマに開催した社内ハッカソンで生まれました。あまりに良いアイデアだったので実際に開発し、基金とNPOをつくって継続管理しています」とトランスバーグ氏。
社員数1400人を超える規模になっても、社員のアイデアを積極的に登用し、新しいことに挑戦するスタートアップらしい社風は変わらない。このイノベーティブな社風こそが、Hugeが名だたるグローバル企業を含む数多くのクライアントから支持されている理由だろう。