終わらないインスタ映え、続く波は「フォトジェニックなミュージアム」

29Rooms webページより

ここ1、2年「インスタ映え」というキ-ワードがネット上で踊り、筆者自身も少し反省をしています。「インスタジェニック」という言葉を世に出し、その概念を嫌というほど説明してきたから。

Instagramに載せるために消費を行うのは、世界の潮流を見ても、まだ終わることがなさそうです。もちろんデジタルデトックスなどの声も上がっていますが、それはまだまだマイノリティの気づきです。

そして、欧米と比較して日本の流行は2、3年遅れていると言われており、「インスタ映え」を追いかけるこの傾向は、厳しくみてもあと1、2年は続くことでしょう。

当初はフォトパネルやフォトプロップスに始まり、今では「インスタ映え」する壁やショップに若者が集まります。「インスタ映え」する壁を探すアプリも登場したほど。一方、海外では次のステージに移行しています。それが「フォトジェニックなミュージアム」です。

有名なものでは、ニューヨークで行われた「ミュージアム オブ アイスクリーム」や、Webメディア「リファイナリー29」が行う「29Rooms」、「カラーファクトリー」などがあります。これらの様子はInstagramやYouTubeにおけるVlog(Video+blogの略)によって、若者のあいだで瞬く間に拡散していきました。

「ミュージアム オブ アイスクリーム」はアイスクリームをイメージとした体験型のミュージアムです。もちろん至るところで写真撮影が可能で、「#museumoficecream」のハッシュタグが付いたInstagramの投稿は9万件にものぼります。アーティストのビヨンセ一家も訪れるなど、インフルエンサーたちも足を運んだことでも有名です。

「29Rooms」はWebメディア「リファイナリー29」のプロジェクトであり、上記同様に体験型のミュージアムです。29の部屋が用意され、それぞれアーティストやクリエイターがディクションしたアートスペースとなっています。ニューヨークをはじめとし、今年の12月にはロサンゼルスにも開催都市を広げ、今後20都市での開催を予定しています。そして、日本には2019年頃の上陸を予定していると言います。

さらに、チケットは即完売する人気ぶり。イベントの前にはTwitter上で、チケット譲渡のメッセージがめまぐるしいスピードで行われています。

次ページ 「企業も立体的な提案を行いはじめている」へ続く

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石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)
石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

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