「ZOZO SUIT」はECの常識をくつがえす、新しいIoTソリューションになりえるか。

ZOZO SUITの衝撃

「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」はこれまでも十分、独創的なポジションを築いてきたファッションEコマースですが、先日「おそらくプライベートブランドを立ち上げるのだろう」という大方の予想を大幅に上回る発表をしました。

それが「ZOZO SUIT」であり、しかも無償配布という大胆なアイデアを伴うものでした。

ZOZO SUIT」 Webサイト。

「ZOZO SUIT」は創業者であり代表取締役社長の前澤友作氏がニュージーランドのイノベーション企業StretchSense社とともに共同開発した、サイズ計測のためのウェアです。現在のテクノロジー文脈で言えば、スマートフォンアプリと連携するIoT機器になるでしょう。このスーツの着用者はボタンを押すだけで、自分の服のサイズを正確に計測でき、そのデータから自分にあったアパレルを選ぶことができます。

「ZOZO SUIT」。

サイトでは「予約受付中」となっており、送料は別途かかりますが、性別、身長、体重を入力することで「ZOZO SUIT」を無償で入手できます。また、会員は2着目も注文でき、それには1着3千円の値段が付いています。

自分も含めて、この「ZOZO SUIT」を早速予約した人は多く、いまかいまかと心待ちにしています。その期待は、このスーツが単に身体を計測するためだけのものではないからでしょう。

今後のビジネス展望については予測の域を出ませんが、このスーツの無償配布によって考えられる可能性は、すでにいろいろな憶測が語られています。

次ページ 「サイズの最適化にとどまらないビッグデータビジネス展望へ」へ続く

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鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

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