花王 新商品を異なる切り口で動画で紹介 広告接触者の理解度が約7倍に

花王のヘアカラーブランド「リーゼ プリティア」は9月、新商品「髪色サプリ」を店頭発売。その認知拡大と商品機能の理解促進を目的に動画メディア「KALOS(カロス)」を活用した。そこで施策の狙いから成果まで、花王 ヘアケア事業グループ ヘアカラー担当の松浦知佳氏とエブリー「KALOS」編集長の田原朋恵氏に聞いた。

左から、エブリー「KALOS」編集長 田原朋恵 氏、花王スキンケア・ヘアケア事業ユニット ヘアケア事業グループ ヘアメイクグループ ヘアカラー 松浦知佳 氏

1つの商品を異なる切り口で 連続的に動画で訴求

松浦:近年の黒髪用ヘアカラー市場は縮小傾向にあるため、トップブランドである「リーゼ プリティア」としては、市場を活性化させたいと考えていました。

そこで注目したのがヘアカラー後の退色です。髪を染めた直後はキレイでも時間が経つごとに、色が抜けて気になってくる“嫌な黄色み”に悩んでいる女性が多くいたのです。そこで週に1、2回塗って洗い流すだけで自然で好印象な髪色へ整える「リーゼプリティア 髪色サプリ」を発売することになりました。

“ヘアカラー後のケア”というのは、これまでにない新カテゴリーとなるため、ターゲットは20代前半の美容感度が高く、新しいものが好きな女性に設定しました。スマホシフトが完了している彼女らにアプローチするためには、短い時間で商品特性をスマホ上でアプローチする必要があります。

そんな時、「KALOS」さんを活用した提案をもらい、ターゲットとの親和性の高さからお願いすることにしました。

田原:最初に商品概要を伺ったときに、魅力的で訴求ポイントが多い商品だと思いました。しかし、それらを1本の動画に詰め込み過ぎると、視聴者の理解度が薄まり印象に残りづらくなる可能性があるため、切り口の異なる動画を3本掲載することをご提案しました。

1本目は「あるある型での商品提案」で、前半で髪の色が抜けてしまったという“ありがちなシーン”を描いて興味喚起を行い、後半で商品理解を促進するという構成です。2本目の「診断型」は、トレンドへの敏感さを測るという企画、3本目は「How to型」でより詳細な商品の使い方や特徴を訴求する内容でした。

松浦:動画の切り口が、すごく新鮮でしたね。ターゲットのミレニアル世代は、価値観や趣味嗜好が多様化していることもあって、マスマーケティングだけでアプローチすることは難しい。そんな中で異なる切り口を提示することで、多様な趣味嗜好の方により関心をもってもらう企画に着地できたと思います。

田原:今回は、動画の掲載順も意識しました。1本目と2本目の動画は、商品への興味喚起と認知向上を図り、まず商品の価値を知ってもらうことが目的です。

また、3本目は、商品の使い方や特徴を伝えることが目的です。3本の切り口は異なりますが、女性がもつ「髪を染めてもすぐに色が抜けてしまう」という悩みを「髪色サプリ」を使えば自宅で簡単にケアできることを伝える点は一貫しています。

3つの切り口の異なる動画で、新カテゴリーの商品機能や使い方を訴求した。

次ページ 「広告接触者の商品理解が約7倍にサイネージでも活用」へ続く



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