ACC審査会の吉岡さんの発言とは?
権八:吉岡さんにACCの審査員をやっていただいたんですよね。ここにブロンズとグランプリ、決定前の吉岡さんのコメントがあるということで、まずブロンズ決定前の議論から聞いてみましょう。
澤本:審査会で吉岡さんがどういう発言をしたか。盗撮というと変だけど、盗聴? 盗んでないけどね。
吉岡:そう言えば録音機が目の前にさりげなく置いてありました。
澤本:それはこの人達です(笑)。では、それを聞いてみます。
-ACC 審査中の録音 ブロンズ決定前-
吉岡:私は42番のACジャパンは必ず上に出してほしいなと思います。他のがフィクションでつくられて派手だったり、お金がかかってたり、美しかったり、面白かったり、ワクワクする中で、自分を切り崩してダメなこと、見せなくていいところを見せたという意味で意味があるのと、あと、81番の求人沖縄。これが私面白くて、ユニークさと学生のバイトで、学生目線で見ている小気味良さというか。あと携帯で広告がよく流れるので、携帯の画角に合わせているのが面白いと思ったので、81番を推薦します。
-ココまで-
澤本:すごいちゃんとした意見でしょ?
吉岡:恥ずかしい。
権八:堂々たる。
澤本:これぐらいきちんとしゃべられるから、聞いてるほうも「そうだな」と。これはその意見をちゃんと聞かねばなるまい感が半端なくて。
権八:もう1個あるんですよね。グランプリ直前の吉岡さんの白熱した議論。お聞きしましょう。どうぞ。
-ACC 審査中の録音 グランプリ決定前-
吉岡:仕事柄、言葉にすごく敏感になるので、そういう意味で自分がどのCMに出たいだろうと思ったときに、キャッチの、自分が出るのではなく、そのコピーが真っ直ぐに伝わってるカロリーメイトとか、ポカリスエットとか、音声をなしにしても伝わる可能性があるCMにすごく惹かれていて。
-ココまで-
権八:カロリーメイトとポカリスエット、このあたりがグランプリにきそうだったんですかね。
吉岡:そうです。上位に来ていて、どっちも感動があって迷いました。
澤本:毎回説得されて、うんうん言ってる感じだった。
吉岡:迷って、迷って、最後は満場一致で住友生命の1UP、瑛太さんと菅田将暉くんが出演されているCMがいいねとなったんですけど・・・。
権八:私はそう思わなかった?
吉岡:いえ、もちろんそこにも投票したんですけど、その後の順位ですよね。1番を決めるのがこんなにバラバラな感性というか、みんなの好きが最後の審査で別れたところに私は感激したんですよね。みんな好きなものが違って、それでいいんだよねと思えたというか。だから何か作品が出ます、新しいCMが流れます、良い悪いと、みんなが好きに言えるSNSの時代なんだけど、つくり手さんがこれだけバラバラな意見があるんだったら、私たちは本当に自由なんだと思えたというか。そんな審査会でした。