ACCの審査会自体が「広告」だと思った
澤本:吉岡さんを審査会に呼ぶじゃないですか。もともと吉岡さんはものづくりが好きそうだと思って呼んだんだけど、端から見てると芸能人を1人ぐらい呼んだら場が盛り上がるんじゃないか的な呼び方だと思うじゃない?
権八:思いました(笑)。めっちゃ盛り上がっている楽しそうな審査風景の写真が4億リツイートぐらいされていて。
澤本:そんなになかったよね(笑)。
権八:業界中がみんな嫉妬していて。
澤本:真面目にちゃんと審査したのよ。審査員が15人ぐらいいて、みんなに当てていくのね。そこで吉岡さんがあまりにもちゃんと話をしたものだから、これはこの子よりも良い話をしないとまずいと、プレッシャーがかかって。
吉岡:そんなことないですよ~。
澤本:本当にそうですよ。審査は緊張してやってるんだけど、これは良い悪いという話をずっとできたから、審査自体が僕らのためになったと思いましたね。
権八:さっき里帆ちゃんが言った、「つくり手の感覚が違う」というのは、僕らからすると「それはそうだよね」と思うんだけど、里帆ちゃんみたいな立場の人からすると新鮮に映るというのは、そういうものなんだなと思って。
吉岡:私どこかで、この審査会に行く前は上位に入っていくもの、優勝するものは、ある程度みんなの中で決まってるのかなと思っちゃっていたんですよね。審査と言いつつ、私も一生懸命向かうんだけど、メンバーの中に、議論の中に入れさせてもらえるとは思ってなくて、何となく一緒に勉強がてら見てたらいいと思うよという感じで呼んでいただいたのかと思ったら、すごい熱く話していて。
何が広告業界にとって必要で、大事なのか。どういうものが評価されるべきなのかが個々に思いが熱くて、私はそれがあるべき姿というか。萎縮しなくてよかったし、こういう風に言ったほうがいいのかなというのも全くなかったし、それこそACのCMで、飲酒運転をしてしまって、自分の体をCMに捧げた方がいらっしゃって、そのCMが1回目の審査で落ちていて。
そのとき上位に入っていた作品はエンタメ性が強くて、見ていて面白い、楽しい、綺麗、かわいいが先行していて、私はそうじゃないんじゃないかなと思って話してみたら、じゃあもう1回投票し直そうとなって、その作品が上位にランクインしていて。そんなのもうれしくて、伝えようとすればみんなに伝わるということ自体が広告だなと思って。
その場で小娘1人、力のない人間が発した言葉が大人の人達に伝わったりするというのは、これが広告だと思ったりしました。
権八:いい子じゃないですかぁ〜!
澤本:いい子なんですよ(笑)。
権八:吉岡里帆に出たいと言われるものをつくっていきたいですね。
吉岡:何をおっしゃいますか(笑)。
澤本:でも、権八のearth music&ecologyもね。
吉岡:earth music&ecology、めちゃくちゃ見てました。あの感じ大好きです。何度歌を真似して歌ったことか。たぶん、あの世代で曲を知らなかった子達が大好きになったというか。宮﨑あおいさんが素晴らしくかわいくて、私個人的にはキャッチボールしている宮﨑あおいさんと、自転車を一生懸命漕いでるあおいさんが好きです。よく見ると、あの自転車が電動自転車なのも気付いてます(笑)。
権八:え、うそ!? そーだっけ(笑)?
吉岡:私はメイキングも見ていて、本編では写ってないんだけど、偶然、その自転車が写っていて。宮﨑さんの体をいたわって電動を使われていたのかなと。
権八:そうだったかも。よく見てるな。
吉岡:大好きでした。ミサイルほどーの、消しゴムひとーつ、たのしーいことをたくさんしーたーい♪
権八:……。これは貴重な。今めっちゃ赤くなってる(笑)。超かわいいですよ!みなさん。自分でいきなり歌っておいてそんなに赤面しないでくださいよ(笑)。吉岡さんは歌はどうなんですか?