クリエイターが県知事や職員に「勝手にプレゼン」
「さがデザイン」ネットワークから生まれた「勝手にプレゼンフェス」は、クリエイターたちが佐賀県に対するプレゼンを自主的に行うイベントだ。「外部のクリエイターネットワークの中心メンバーの一人である建築家の馬場正尊さん(オープン・エー)が、せっかく『さがデザイン』ができたのだから、自分たちでも盛り上げよう!と、東京にいる佐賀出身のクリエイターやデザイナーに声をかけてくれ、飲み会を開いたんです。知事もサプライズで登場し盛り上がりました。
そこから企画が発展して、彼らをさらに佐賀にひきつける仕掛けとして、『勝手にプレゼンフェス』を一緒に企画しました。プレゼンをしたい人は自費で佐賀まで行き、1人5分の持ち時間で知事に直接アイデアを発表するというものです。5人ぐらい来てくれたらいいな…と思っていたら、10人も参加してくれて驚きました。県職員も自由に参加できるようにしたら100人近く集まって。ここで提案された案から今事業化に向け進んでいるものも4つあります」。
こうした実績が認められ、2017 年から「さがデザイン」の担当職員は4 名へと増員され、さらに活動を広げていける体制が整った。多くの案件に関わってきた中で、事業とクリエイターのマッチングのノウハウが溜まり、県庁内のデザインに関わる情報が集約されるようになるなど、さらに新しい知見と役割も獲得しつつある。この先、「さがデザイン」から何がアウトプットされ、行政の可能性をどう広げていくのか、注目したい。
宮原耕史(みやはら・こうし)
佐賀県 政策部 政策課さがデザイン担当 参事
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