CMには感情を動かすパワーが必要
—SNS上では大きな反響がありましたが、これは最初から意図していたことなのでしょうか?
村上:そんな風になるかもなあ、程度には思っていましたけど(笑)。コアターゲット層は20~30代でしたが、モンストは幅広い年齢層の方に遊んでいただいています。今回の「手合わせ少女 手合わせ錬成篇」なら、若い人にはネットで楽しんでもらえるし、ご年配層にも楽しんでいただける。テレビCMを中心にユーザーさんが広がっていけばいいな、と考えていました。
米田:反応として面白かったのは「これはお仏壇のはせがわの許可は取れているの?大丈夫?」というもの。もちろん事前にはせがわさんの承諾を取ってはいましたが、今の視聴者はそんな心配までするんだな、と(笑)。
—今後のテレビCMで取り組んでみたいことがあれば、教えてください
米田:お話ししたとおり、弊社にとってテレビCMは視聴者とのコミュニケーションであると同時に、視聴者間のコミュニケーションを活性化するものでもあります。だからこそ感情を動かすような瞬発力がないといけない。Webをはじめとしたその他メディアや、情報の受け皿となるオウンドメディア、さらにはモンストアプリ内まで、ユーザーさんのテンションを高く維持できるようなことができるといいなと思いますね。
スピード感あるブラッシュアップこそが成功の鍵
—XFLAG マーケティング部では広告会社に対して、どのようなオリエンをされているのでしょうか?
米田:私たちは企画について、具体的な内容や表現の方向性まで社内で議論してイメージしてから広告会社に依頼するという方法にしています。社内で一旦企画を固める理由は、できるだけ社内外で意見をぶつけて企画の精度を高めるため、またタイムロスをなくすためです。
特に私たちが注力しているのは、今のモンストの現状やゲーム内を含めてユーザーさんの熱量を如何に高められるかを考え抜いて、広告会社に伝えることです。ゲーム内の新しい遊び方を企画し社内調整をし、それをテレビCMで訴求することもあります。そういった一貫した仕事ができるのは私たちのチームならではといえるかもしれません。村上さんをはじめクリエイターの皆さんには、そうした弊社のスタイルやわがままをご理解いただきつつ(苦笑)、とても良い関係を築かせていただいています。
村上:こちらのアイデアに対しても、アイデアをいただいて、相乗効果でさらによくなっていきますよね。ですから、全力投球できるクライアントさんだと思っています。
—XFLAG マーケティング部がハブとなって様々なアイデアを取り入れる。それによってコンテンツが進化し続けるというのは、スマホアプリならではの特徴ですか?
米田:私は以前、コンシューマゲームの会社にいたのですが、やはりスピード感も社内の進め方も全然違いますね。スマホアプリはゲーム内もマーケティングも流動的にトライ&エラーしながらブラッシュアップを重ねていくので、そういった意味ではすごく鍛えられました。
欲しいのは、周りを巻き込める人材。
—米田さんは中途入社でご活躍されています。こんな方であれば、XFLAG スタジオの社風に合っているな、という点があれば教えてください。
米田:知識や経験ももちろん大事だと思いますが、結局はどれだけこだわりをもってユーザーさんの気持ちを考えられるか、周りを巻き込みながらプロジェクトを推進できるかだと思います。あとは、未知の領域に飛び込むことを楽しめる「やんちゃ精神」ですかね。一見突拍子もないようなことを企画し実現するには、社内外を問わず様々な人の力を引き出して、あらゆる手段を使う必要があります。あくまでも主体者は自分だけど、いつの間にか関係者全員が主役になっている。それを目指して行動できる人がXFLAG スタジオで活躍できる人材だと思います。
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—入社一年目でも色んな仕事をやってほしい、という風土なのでしょうか。
米田:一年目どころか、初日からなんの制約もありません(笑)。年齢や経験に関係なく、誰かが何かを進めようとしているのなら協力してあげようという風土が根付いていると感じます。極端な話、新人社員に何の前振りも無しに「5分後にミーティング設定したから参加してほしい」と言われることもあったりしますが、そこに強い意志さえあれば、否定する人はいない。最初はすごくびっくりしましたが、それぐらい意志とスピード感を持って周りを巻き込んでいくことが徹底されていると思います。
—新しい挑戦を応援する風土が根付いているんですね。
米田:社内では、「とにかく打席に立とう」、そして「立ったからにはホームランを狙おう」という話がよく出ます。そうじゃないと話題にもならないし、届けたい人にも届かない。今後もプロモーションを通じて、会話のネタや、仲間と一緒にゲームをプレイするキッカケをつくり続けていきたいと考えています。
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