現代の女子は、「美少女」が出演するテレビCMの影響で商品を買ったりしない

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現代の女の子たちの“普通の人に憧れる”心理

「新しいCMすごくキレイだな〜!キレイ過ぎて商品の良し悪しわからないけど…(笑)」

先日なんとなくSNSを見ていると、とあるテレビCMを見た友人がSNSで呟いている投稿を見つけました。それは、有名メーカーの新作化粧品のテレビCMで、今をときめく美少女を新しく起用したもの。

りょかち
1992年生まれ。京都府出身。IT企業の社員として働く傍ら、通称「自撮ラー」を名乗り、SNSに自撮りをアップし続ける自撮り女子。若者文化やセルフィーアプリに関心を持ち、インターネット文化についての取材も多数受ける。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。ツイッター: @ryokachii

その後、気になって同じテレビCMについての感想を調べてみると、こういった感想は他の友人からも聞くことができました。「あのCMはすごく魅力的で、ブランドとしては憧れるけれど、自分が買いたいとは思わない」。

友人たちはみんな「キレイな映像ではあるけど、自分が使うものではない(使ってみようとは思わない)」という感想を抱いていたのです。実は、似たような話は、私の周りでよく聞きようになっていました。

以前、この連載(なんだかんだ私たちは、インフルエンサーからしか買うものを選べない)でも言及しましたが、一般によく知られている芸能人よりも、一般人の投稿やいわゆる“インフルエンサー”と呼ばれる人のSNS投稿などを起因として「モノを買う」という行為が行われることは、日常茶飯事となりました。

その行動の裏には、みんな似たような思いがあるように思います。

それは、「芸能人が使ってオシャレになるのは、その商品を使っている彼女が芸能人という“特別な人間”だからだ」という感情。

最近の女の子はとてもリアリストです。ファッション雑誌なんかを見ても、「この服が可愛いのはローラがかわいいからだ」なんて考えている。モデルを見て「可愛い〜!」と思う心情だけでは、彼女たちのおサイフを開くことはできなくなっているのです。

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りょかち
りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。SNSに自撮りをアップし続ける「自撮り女子」として注目を浴びる。現在では、自撮りのみならず、若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。

りょかち

1992年生まれ。京都府出身。神戸大学卒。SNSに自撮りをアップし続ける「自撮り女子」として注目を浴びる。現在では、自撮りのみならず、若者やインターネット文化について幅広く執筆するほか、若年層に向けた企業のマーケティング支援も行う。著書に『インカメ越しのネット世界』(幻冬舎刊)。

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