「脱・デジタルマーケティング」を目指す日本KFC — Datorama導入の背景とは?

マーケティング課題に合わせ、モニタリングすべき指標は変わる

そこで組織改編と時を同じくし、2017年度よりマーケティング・インテリジェンスのDatoramaを導入。Datoramaに各種データを投入・可視化し、マーケティング部の全員がデータにアクセスできる環境を整えた。

導入前は、ID統合を推進する一方で、デジタルからオフラインまで各種キャンペーンのデータは、各プラットフォームの管理画面を開き、データをダウンロードし、それをエクセルでまとめてレポートを作成するという膨大な業務・時間がかかっていた。また、リアルタイム性にも欠け、せっかくの日々のデータを活用しきれていなかったという。そこで、人海戦術で人を雇用して解決するよりも、ダッシュボード化をと考え、Datorama導入を決定。要件定義から、わずか3ヶ月で運用開始した。

現在はキャンペーンスケジュールと売上、UU、口コミのモニタリング、テレビCMの投下量、チラシの配布枚数、会員数モニタリングなどの指標を部員の誰もがチェックできるようになっている。

Datoramaのダッシュボードイメージ。放映中のCMとブランド認知や売上など各種データと統合して分析できます。動画の埋込も可能なので、クリエイティブと離脱率、他クリエイティブとの比較分析もできます

「Datoramaの導入を決めたのは、データの収集・分析に要していたダイレクトマーケティングチームの業務の効率化はもちろん、マーケティング部の意識改革も目的としていました。現在はデジタルの施策でも特に、売上と相関が高そうなデータを優先的に入れ、部員全員のデジタルに対する意識を高めようと取り組んでいます」(塩谷氏)。

また今後マーケティング活動の目的の変化に合わせて、必要となるデータやモニタリングすべき指標が変化していくという考えがあり、「フレキシブルにダッシュボードを変更できるDatoramaを選んだ」という。

GRPや検索数、ツイート数などを掛け合わせ、CMの効率を可視化。いずれにダッシュボードもIT部門の手を煩わせず構築可能

デジタルCRMからオムニチャネルCRMへ

2016年にはすでに、これまでオンライン、オフラインで別々だった顧客IDを統合し、会員の一元管理を実現している日本KFC。次に照準を当てているのが、マスプロモーションとデジタルの連携だ。

「オンライン・オフライン問わず、顧客接点から得られるデータを統合することで、購買だけでなく、検討段階、消費段階まで含めてお客さまとKFCのかかわりを把握しよう、デジタルCRMではなく、オムニチャネルCRMを目指そう、と取り組みを進めてきました。
新規顧客との接点づくりから、既存顧客のロイヤリティアップまで、マーケティングファネルのあらゆる部分でデジタルを活用する。マスも含めた、マーケティングのデジタル化をこれからも推進していきます」(塩谷氏)。

(消費者エンゲージメント):顧客ジャーニーに合わせたデータを統合し、マーケティングのROIから売上まで、事業全体の動きを把握

ますますデータが増える中、自動で相関性の高いインサイトを抽出し、提案するDatoramaの人工知能Datorama Genius(デートラマ・ジーニアス)の活用も検討しているという。

今後もデータの活用に力を入れていく方針だが、一方で塩谷氏は「データに溺れないことも大事」と指摘する。「まず目的を定めること。安易に思いついたシナリオを全て実行するのではなく、資源を効率的に配分するために毎回、目的を明確にすることが大事です。2017年、Datoramaの導入でデータの『収集』と『分析』は進んだので、2018年は実現性と実益性のある適切なシナリオの選定と実行をし、データの『活用』を推進していきたいと考えています」(塩谷氏)。

2020年には日本上陸50周年を迎える日本KFC。
節目の年にさらなる飛躍を遂げるため、マーケティングのデジタル化の歩みを進めていく考えだ。



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Datorama Japan株式会社
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