クリッピングを「安全活用」守るべき著作権のポイントとは

報道記事のクリッピング作業において、著作権への配慮は欠かせない。情報共有は素早くアグレッシブに、ただし著作権はしっかり守る。そんなサービスを提供するのがエレクトロニック・ライブラリー(ELNET)だ。

「組織内のイントラネットに自社の製品に関する新聞記事を無断で転載したところ、著作権侵害と発覚……」。SNSでの「シェア」が当たり前になった今、記事や写真などの著作物まで軽い気持ちで転載してしまうケースが増えている。日本新聞協会でも1997年の著作権法改正に合わせて「リンクや引用の場合も含めインターネットやLANの上での利用を希望されるときは、まず、発信元の新聞・通信社に連絡、ご相談をしていただくよう、お願いします」と声明を発表しており、注意が必要だ。

記事を安全に活用するには?

冒頭で述べたケースでは、全国から約7000回の接続・閲覧が行われ、公衆送信権の侵害として約40万円の損害賠償命令が下された事例がある。

では、安全に記事を活用するためにはどのようなポイントに気を付けたらよいのだろうか。最も重要なのは、記事の著作権を持つ新聞社などに対する使用許諾申請。各社のフォーマットに従って申請し許可を得る必要があるため、手間やコストの面で負担を感じる場合もあるだろう。

企業向けに著作権処理済みのクリッピングサービスを提供しているエレクトロニック・ライブラリー(ELNET)の山下敏永副社長は「コンプライアンスが重要視される近年、安全なクリッピングの需要が高まってきています」と話す。

同社サービスで最近好評なのが「モーニングクリッピング ネットワーク型」*1。全国紙や地方紙などの新聞100紙以上から、あらかじめ登録したキーワードに合致する記事を選出し、毎朝7時台に社内ネットワークを使って社員のPCやスマートフォンに配信する仕組みだ。

配信先と配信内容を指定することもでき、例えば社員には見出しのみ、幹部には記事全体のイメージまで、といった使い分けができる。配信段階ですべての記事が著作権の許諾を取得済みなので、圧倒的なスピード感で社内に共有できるという特徴もある。

山下氏は「『クリッピングサービスはすべて著作権処理済みだと思っていた』という声を聞くことも多いですが、提供する会社によって異なります。著作権侵害とならない利用方法を確認することが大切です」という。

2018年春には、新機能として「広告費換算」が加わる。システム上で新聞記事の掲載面積を計測し、記事下の広告料金を参考に広告換算価格を算出するサービスだ(一部対象外の新聞あり)。数値は毎朝の記事配信の際に同時に公開されるため、素早くPR効果を知ることができるようになる。山下氏は「広報活動の効果を知るのはもちろん、広報部門から社内への実績アピールの武器にもなるのでは」と呼びかけている。

次ページ 「情報収集は「ウェブ」併用が9割」へ続く



お問い合わせ
株式会社エレクトロニック・ライブラリー
カスタマーサポート部

https://www.elnet.co.jp/
TEL:03-3779-1211
MAIL:contact@elnet.co.jp

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