【前回】「#SXSW2018 日本の広告会社の出展の様子をレポート」はこちら
デジタル技術を知る時代から、応用する時代へ
私は、宣伝会議の海外視察研修「Innovation Boot Camp in Texas」にコーディネーターとして参加しています。ここでは広告界の視点から、SXSW2018の模様をレポートします。
SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)は、本当に多くのセッションが用意されており、そのセッションのカテゴリーは、成長し続け、実に多岐に渡ります。
まず、SXSWのセッションには、大きく「Interactive」、「Music」、「Film」の3つに分かれます。これは、SXSWに参加するチケットの種類と同じです。私が使っているチケットは、「Interactive」です。理由は、広告主や広告会社、クリエィティブ、メディアの方が登壇するセッションがあるからです。
その「Interactive」ですが、
- • Brands & Marketing
- • Code & Programming
- • Design
- • Health
- • Cities Summit
- • CLE(C-level executives)
- • Experiential Storytelling
- • ç
- • Government
- • News & Journalism
- • Social Impact
- • Sports
- • Startup & Tech Sectors
- • VR/AR
と、実に14種類ものコンテンツが用意されています。私が、最初にSXSW 2015では、私が広告主だったこともあり、「Brands & Marketing」「Health」「Food」「Startup & Tech Sectors」くらいしか参加できませんでした。日本からの多くの参加者は、SXSW= Startup & Tech Sectors、つまり新しいテクノロジーのイメージが強いでしょうが、これだけコンテンツが豊富になっているのです。
まる一日様々なセッションに参加して、これだけコンテンツが豊富になったのは「デジタル技術はすでにある」という背景があると感じました。今までの多くの話題は「デジタル技術の進化」だったのですが、まだまだ進化はしますが、そこにデジタル技術はすでにあるのです。
例えば、「デジタル技術も使ってコミュニケーションするが、コミュニケーションの先にいるのは、人類。もっと人類を知ろう。」「椅子や靴を、プリンターの技術を使って作るために、エンジニア、デザイナー、物理学者、化学者、数学者と一緒の研究を行っている。」など。デジタル技術を知る時代から、デジタル技術を応用する時代に突入したのではないでしょうか。
したがって、登壇されるスピーカーも実にユニークです。精神科医のEsther Perelさん、CNNのアンカーのChristiane Amanpourさん、起業家のElon Muskさんなど、実に多様です。そして、これだけ多くの最前線の方からの話を聞き、会場で様々な人と感想を述べ合うことで、SXSWは、私たちに今という時代の理解を促し、将来へのヒントを与えてくれるのでしょう。
今回の、宣伝会議の海外視察研修「Innovation Boot Camp in Texas」では、20名以上の様々な企業の参加者とともに、多くのことを感じ、学び、日本でのビジネスを成長させるヒントを持ち帰りたいと考えています。
SXSWは、時代とともに変化します。そして、新しい価値も提供します。私たち参加者も、その変化を感じ、この進化したデジタル時代、つまりデジタル技術がすでにある時代を、上手に泳ぎ続けたいものです。