朝日新聞社では2014年より50代以上を対象に、第二の人生の過ごし方や資産設計、美容・健康、趣味や学びの情報を伝える「Reライフ」面をスタート。
この「Reライフ」面がいま、紙面を飛び出し、約4000人の読者が参加する大規模な読者コミュニティへと成長を遂げている。
新聞を介して社会参加
自分の力を生かしたい朝日新聞社では仕事や子育てがひと段落し、これからの時間を、自分らしく充実させたいと考える50代以上のアクティブ層を応援するため、2014年より朝刊にて「Reライフ面」を開始。
2016年からは約3000人が参加するイベント「Reライフフェスティバル」を開催するなど、紙面に留まらないプロジェクトへと進化を遂げている。
自ら発信したい、社会とつながりたい意欲を持つ読者からの声に応える形で、2017年初春からは「読者会議」を発足。この「読者会議」はいま、アクティブ層向けの商品・サービスを開発する企業と読者の共創の場となっており、最近では千趣会が主に50代の女性を対象にした靴の開発に際し、商品開発モニター会を開催している。
朝日新聞社Reライフプロジェクトプロデューサーの山田亜紀子氏は「開始してから1年足らずでコミュニティの登録者は4000人近くになりました。
皆さん、自分たちの暮らしを、もっと楽しく、快適にするために企業の方たちと一緒に商品・サービスをつくることにやりがいを感じてくださっています」と話す。
読者の熱量が高いのは朝日新聞社がお金や美容、健康など読者の関心に合わせた約50の講座をこれまで開催し、メンバーとの関係性を構築している点も大きい。「Reライフ」の企画の中で特に人気なのが、「きょうもキレイ撮影会」。プロによる着こなしアドバイスやヘアメイクを受け、プロに撮影してもらう企画で参加費が約1万円にも関わらず常に抽選。この会の盛り上がりは、先述の靴の開発モニター会や企業の協賛によるウィッグのセミナーなどにも広がっている。
アクティブ層の本音が新しい商品・サービスをつくる
「朝日新聞」が母体になっているので、雑誌社などのコミュニティと異なり、ファッションから終活まで、多様な関心を持つ読者が参加している点が「Reライフ読者会議」の強みだ。読者と共に商品をつくりたいと考える企業の商材特性に合わせ、その商材に関心の高い読者が商品体験会やグループインタビューに参加をしてくれる。
山田氏はメンバーの特徴として「あたらしモノ好き、行動力・発信力があり、自分の言葉を持っていること」と説明。中でも、3つ目の言語能力の高さはグループインタビューで協業する、インテージコンサルティングも驚くほど。同社、エグゼクティブコンサルタントの新川博己氏は「『読者会議』はシニアインサイトの宝庫。さらに新聞を毎日読んでいる方々だからか、発言の量が多く、考えを適切に伝える表現力もある」と話している。
今後、朝日新聞社ではアンケートや商品体験といった事例に留まらず、50代以上の課題を企業と読者が共に解決する商品開発の場などを、さらに提供していきたいという。
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朝日新聞 Reライフプロジェクト
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