「印象別メイク」動画で、店舗での”自分ごと化”を図る
田原:店頭での動画活用においては、まずはお客さまに足を止めてもらうことが重要です。商品や新パッケージのイメージだけを強調するのではなく、商品を“自分ごと化”させ、「実際に手に取ってみよう」「テスターを試してみよう」といった行動を促すべきだと考えました。そこで、人の顔の系統や目指す雰囲気に合わせた「印象別メイク」のHowTo動画の内容で、“自分ごと化”を狙った動画広告を制作しました。
「透明感メイク」「クールメイク」「フェミニンメイク」の3種に合わせ、具体的に「ナチュラグラッセ」のどの商品を使って、どのようにメイクするのかを丁寧に見せています。Web用と店頭用では視聴環境に合わせて尺や内容を変え、2種類のパターンを制作しました。
「『ナチュラグラッセ』を使ったメイクの仕方」ではなく、まずは「どんな印象を与えたいか」「自分にはどんなメイクが合うか」という、ユーザーにとって身近で自分にも関係のある問いから始まることがクリエイティブのポイント。これまでエブリーが蓄積してきた“自分ごと化”させるための企画ノウハウや、ユーザーとの接点を多く持つ動画メディアという立ち位置を生かし、ブランドとユーザーの架け橋となるような動画づくりを行いました。
菱川:ブランド側からすると、自然派化粧品であることや、スキンケア成分などの商品機能の部分を訴えたくなりがちです。しかし今や自然派化粧品は決して珍しくなく、選択肢のひとつとなっている。「印象別メイク」という切り口の動画によって、自然派だからではなく「このメイクをしてみたい!」と、仕上がりへの期待を持って商品を購入してもらえるのではと期待しています。
実際に、売れ行きは好調で、リニューアル後3か月の平均売上は、リニューアル前と比べて1.5倍を達成しました。特に主力商品であり、動画の冒頭に登場する「メイクアップクリーム」は売上の伸び率が高く、動画をきっかけにご購入いただいたお客さまが多いと手ごたえも感じています。
動画が販売員の役割を果たし、店舗での売上アップ
菅野:ロフトの売り場では「ナチュラグラッセ」のコーナーにモニターを設置し、動画コンテンツを流して販売しました。動画の内容に合わせた「印象別メイク」のPOPも設置したところ、従来に比べて売上が増加。こうした結果を見ても、売り場においては今後、動画コンテンツが販売員の役割を担えると期待しています。売り場でお客さまの心を動かすのは、実演販売や、お客さまにとってリアリティのあるシチュエーションで使い方をアドバイスすること。
販売員やビューティーアドバイザーが常駐していない小型店舗で、動画がその代わりを担ってくれている、と手ごたえを感じているところです。コスメ用品だけではなく、生活雑貨などロフトの扱う幅広い商品で、今後も動画広告の活用をしていきたいと考えています。
菱川:売り場や販売員の方に動画広告を共有することで、店舗に陳列する什器のイメージ、メイン商品や販売イメージなどを簡単に共有し合えるのも、ブランド側にとってありがたいところです。
田原:店舗での動画コンテンツの活用や営業ツールとしての動画活用は、今後ますます増えると考えています。商品と顧客、商品と販売側をつなぐ役割として、動画を活用していただきたいです。
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