「72時間ホンネテレビ」の企画の裏側(ゲスト:キングコング西野亮廣)【後編】

「人に広めてもらう」のが一番コスパがいい

権八:話は変わるけど、西野くんはタイムマネジメントの意識が高いじゃないですか。1日24時間と限られているけど、こんな子だから、やりたいこといっぱいあって足りないと。そのときにどうするか。自分以外の者に自分の仕事をさせると。いろいろなことがニュースになるけど、自分で発信をするんじゃなくて、ニュースにさせることで、最近テレビ出てるねと言われると。

西野:成人式のときもめっちゃ言われましたけど、1回もテレビ出てないんですよ(笑)。

権八:スタジオに1回も行ってないと。

西野:面白いですよね。テレビを見てる人はそれがVTRか生放送かはどうでもよくて、映像として見ているので。VTRが出たらテレビに出てるとカウントされるんだとわかって。それであればニュースを出すよりニュースになったほうがいいなと。

権八:「えんとつ町のプペル」の個展を自分が開催しなくてもお客さんたちが日本中で開催できる権利をクラウドファンディングしたりね。自分が出向かなくても、いろいろなところで宣伝してくれると。すさまじい賢さだなと思って。

西野:個展もやりたい人がいて、みんな受信一方じゃなくて、発信したいので。そうなったときに個展の権利すらあげてしまったほうがいいし、もっと言えば、著作権も完全にあげちゃったんです。だから誰が「えんとつ町のプペル」Tシャツをつくってくれてもいいし、それでみんなが勝手に使ってくれたほうが、本来やらなければいけなかったはずの宣伝をやらなければいいことになるので。

去年は「えんとつ町のプペル」電車が滋賀県のほうで走ってたんですけど、それも事後報告なんですよ(笑)。ツイッターのタイムラインで知ったんですけど、電車を走らせた人は鉄道会社に企画プレゼン行くときに「えんとつ町のプペル」の絵本を持っていくわけじゃないですか。

すると、その人はまず買ってるし、電車を走らせたことによって、「えんとつ町のプペル」の宣伝になっている。本当だったらこっちがお金払って、時間使ってまでやらなければいけなかったことだったんだから、著作権フリーにしたほうが拡散力あるなと思って。だからディズニーのもう1個の弱点は著作権です。

権八:あぁ、確かに!

澤本:厳しいもんね。

中村:守りまくりだから。

西野:彼らの背負ってる運命は自分達の作品を一生自分達で宣伝し続けないといけないという。お客さんが発信力をもってるこの時代に、自分達だけで宣伝するのはちょっとコスパ悪いなと。最終的にディズニーは宣伝力でつまずくんじゃないかなと思いますね。

澤本:ディズニーはトーンコントロールが激しいじゃないですか。トーンコントロールはフリーにしちゃうとできないですよね。著作権フリーの場合、プペルが汚らしくなっちゃう可能性もありますよね。

権八:エロプペルとかね。

西野:この間、アダルトグッズ出てましたよ。

権八:AVのタイトルね。

西野:「ちんとつ街のアナル」。

一同:(笑)

西野:そういうことがフリーにすれば起きる。でも、いいんです。ウェルカムです。

澤本:それ許容すればね。面白いね。

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