企業が今後、アニメを活用していく上でどんなことができるのか。
話題の映画を数多く手がける東宝・宣伝プロデューサー弭間友子さんに聞いた。
アニメに対する世の中の意識の変化
2016年8月に公開された『君の名は。』のヒットは、いまだ記憶に新しい。この映画以降、世の中のアニメーションに対する認識は大きく変わった。「アニメ映画と言えば、子どもが見るもの。あるいは趣味嗜好が強い一部の人たちが見るものという認識が強くありました。でも『君の名は。』が話題になってからは、その枷がはずれました。
邦画や洋画と同じ、1本の映画としてアニメも認知してもらえるようになり、以前より広く受け入れられるようになってきたと感じています」と話すのは、東宝 宣伝プロデューサー 弭間(はずま)友子さん。日本映画界において異例の大ヒットとなった『君の名は。』の宣伝を手がけた人である。
そんな弭間さんは以前、洋画のプロモーションを手がけていたが、2012年に東宝に入社。以降『PSYCHO-PASS サイコパス』、『夜は短し歩けよ乙女』『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』など、話題のアニメ作品のプロモーションを数多く手がけている。弭間さんはアニメ映画の宣伝を手がけた当初、その特殊性を実感したという。
「洋画の宣伝を担当していたときは、広く情報を出していくことを意識していましたが、アニメはそうはいかない。ニッチな例えをすると、洋画は遠洋漁業。太平洋に大型の船で出ていって、餌をまいて一気に網を投げてひきあげる。ところがアニメの場合、コアになればなるほどファン層が細分化されている。そのため、船を停める漁場はさまざま、そこで1本釣りをする感じなんです。」
「餌が合えばどんどん釣れるけれど、餌が合わなければ、いくら群れがいても全く釣れない。これまでのやり方では通用しないと思いました。それからは、洋画の王道的なプロモーションをアニメで使うこともあれば、アニメの王道的なプロモーションをやめたり、いろいろな手法で臨んでいます」。
今後、企業がアニメとコラボするとしたら、どんなことができるのか。弭間さんは「作画前に一緒に企画ができるのだったら」と、次のようなアイデアを話してくれた。
「アニメの中で商品をただ見せるのではなく、新しい食べ方や使い方の提案ができると考えています。アニメの場合、主人公のキャラクター性を高めるために、細かい仕草などを作りこむので、例えば主人公の好きなお菓子の新しい食べ方シーンを入れる。アニメが好きな人は何度も細かいところまで見直し、面白いところはどんどん拾ってくれるので、自然な形でブームや話題にしていくことができるかもしれない。企業に早い段階で作品に参加してもらう機会があれば、そういう提案もできるのではないかと思っています」。
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