1社のエージェンシーに全てを任せられる時代は終わった — チーム編成こそ「創造的」に

エージェンシーのチーム編成は、絶対にアウトソーシングできない仕事

ここまで聞いただけでも、欧米のマーケットにおけるエージェンシーのチーム編成が、いかに複雑であるかが容易に想像できるでしょう。ピッチコンサルタントの面目躍如が目に浮かびます。さらに、今日、それは単に複雑であるだけには留まりません。そこには広告主の「クリエイティビティー」が要求されているのです。

デジタル時代のマーケティングにおいては、エージェンシーの役割が極めて細分化しています。デジタル広告の中でも「アフィリエイト広告」など特定の広告のみを扱うプレイヤーがいたり、ツールのベンダーが広告主にサービスも合わせて提供していたり、最近ではコンサルティング会社が広告会社と横並びのサービスを展開していたりもします。さらには、広告主がメディアと直接連絡を取り合い、最終的な買い付けまで行うケースも徐々に増えてきました。

まず言えるのは、このような環境においては、クリエイティブとメディアが一緒になっていようといまいと、もはや関係なく、エージェンシーのチーム編成を最適化することはまさに広告主の一義的な仕事だということです。こればっかりはアウトソースできない、広告主にとっては退路のない戦線ということになります。
例えメディアとクリエイティブを同じエージェンシーが担当していたとしても、他のエージェンシーやメディアとは一切直接は付き合わない、メインのエージェンシーとその他のエージェンシーのチーム編成を考えない、ということはもはや不可能です。

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井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)
井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)

OFFICE pianonoki マーケター。
ヤフー 、ニュージーランド航空、ユニリーバでデジタルマーケティングの責任者を歴任し現職。advertimesコラムニスト。
ツイッター:@pianonoki
著書に「デジタルマーケティングの実務ガイド」

井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)

OFFICE pianonoki マーケター。
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著書に「デジタルマーケティングの実務ガイド」

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