100兆円企業になるための秘訣とは?Google、Facebook、Apple、Amazonの次の未来の企業を担う8つの要因

100兆円企業のCEOはストーリーテラーでなければならない

「ビジョナリー資本」とは聞きなれない言葉ですが、Amazonを筆頭に、いかに現状の利益が薄くても、未来に対するロードマップを投資家に指し示すことによって、結果的により安価に資本を獲得することが出来ることを示しています。

Amazonの主なビジネスはECですが、Amazon Goのような無人店舗のような試みは、将来的にオフライン店舗流通に対する新しいビジョンをもたらすショーケースとして機能しているわけです。このことによって決算的に利益が出ていなくても、Amazonの株式市場における価値は高いままです。そうして集まった資本をさらなるビジョン実現のために投下できるわけです。

テクノロジー企業のCEOは、その意味で優れたストーリーテラーや預言者であることが求められます。従来の企業に比べてスティーブ・ジョブズをはじめてとしてジェフ・ベゾスのような経営リーダーがテクノロジー企業で目立つのもそういった理由からです。

次の「グローバルリーチ」は言うまでもないことですが、ギャロウェイ氏のこの発言は中国のアリババやテンセントを意識したものです。彼らは間違いなくThe Four に次ぐ、5社目の候補なのですが、中国においてはGoogleやAmazonのような影響力はありますが、現在の彼らの国との関係を考えると、それ以上に市場を拡大する可能性は低いかもしれません。そしておそらく今後50年のグローバルリーチの競争はインドやアフリカの新興市場に移っていくでしょう。そして、そこでこそ中国企業との本格的な世界競争がはじまるといえます。

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鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

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