【前回の記事】「八重洲地下街が望む販促アイデアとは?/第10回販促コンペ」はこちら
今回はローランドの、“電子ピアノといえば「ローランド」”と思わせるような企画を求めるオリエンテーションです(第10回販促コンペの特設サイトはこちら)
「“電子ピアノといえば「ローランド」”と思わせるようなアイデア、募集します」
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ターゲットから考える課題点・「ローランド」とは?
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「電子ピアノといえばローランド」となる施策を
想定ターゲットの購入プロセスから考える課題点
ピアノを始めたい、演奏したい、と思ったとき、あなたは、どんなピアノをイメージしますか? –今回私たちは、“電子ピアノといえば「ローランド」”と思ってもらえるようなアイデアや企画を募集します。
課題の想定ターゲット層の代表は、小学生くらいの娘を持つような、30歳代後半の主婦の方です。実際に、「娘が『ピアノを習いたい』と言い始めた」ことをきっかけに、購入の検討が始まるケースは、とても多いです。では、こうした場合の購入プロセスから、課題のヒントを共有したいと思います。
「子どものために、ピアノの購入を検討し始める」という主婦の方の購入プロセスでは、子供の情操教育のために前向きに検討を開始しますが、一方、自身の経験と照らし合わせて、子供がすぐに辞めてしまって購入したピアノがムダにならないかなど、不安な点も出てきます。
いま30歳代後半の方々は、ご実家にアコースティック・ピアノがある場合が多いのですが、それをご自分の家に持ってくるのは、置き場所や費用、騒音の問題といった各側面で現実的でないことがわかると、「電子ピアノ」という選択肢にたどり着きます。事実、国内では、バブルが崩壊しはじめた1991年に、電子ピアノの販売台数がアコースティック・ピアノのそれを上回り、市場規模が逆転した以降、今でもその状態が続いています。
そこで「電子ピアノ」を調べようと、ネットで検索し、比較をするわけです。しかし、ひとめでは違いがわからない上に、値段は多種多様。「評判はどうか」と、口コミサイトを覗いても、または、「くわしい情報を」とメーカーの公式Webサイトを見ても、機種ごとの違いや、その良し悪しを理解するのは簡単ではありません。
次の行動は「店頭で確かめてみよう」ということになります。ところが、店舗に赴けば、違いが誰にも明らかか、というとそうでもないのです。というのも、自身ではピアノを弾けない方、弾いたことのない方が、子供のために購入を検討しているケースが多いためです。もし、本人や子供が演奏できるとしても、たくさんの人がいる店頭で、満足するまで弾き比べるのは勇気のいることです。
ローランドの電子ピアノは、ご購入いただいた方からは、高品位なサウンドや鍵盤タッチについて、高い評価をいただいているのですが、購入検討時点で、いいピアノの音、いい鍵盤タッチについて、明確な基準を持っている方は、そう多くありません。
結果、「実家のピアノと同じメーカーを選んでおけば安心」あるいはアコースティック・ピアノで「知っている」「聞いたことがある」という有名ブランドのものを購入するケースが多くなります。
私たちが解決したいのは、こうした課題なのです。
電子楽器専門メーカー、「ローランド」とは?
では、ローランドはアコースティック・ピアノの有名ブランドになり得るでしょうか。
ローランドの事業内容は、電子楽器の製造販売で、アコースティック・楽器は製造していません。また、約70%が海外の売上ということもあって、海外メーカーと誤解されることが少なくないのですが、1972年に大阪で生まれ、現在では浜松に本社がある、電子楽器専門メーカーです。
歴史を振り返ると、国産初のシンセサイザーを発売したのは1973年のことです。以来、ギターアンプ、エフェクター、DJ機器、電子ドラムなどを発売してきました。1970年代後半~80年代後半のバンドブームにのって、ブランドの認知度が高まっていきました。
電子ピアノでは、1974年に世界初の「タッチセンス」機能を持つ電子ピアノを開発しました。「タッチセンス」とは、強く弾けば大きい音が出、弱く弾けば小さい音が出る機能です。40年以上経ったいまでは当たり前のような機能ですが、当時の電子楽器にはなかった画期的な機能だったのです。
ローランドの電子ピアノが持つ高品位なサウンドや鍵盤タッチの質の高さの背景には、45年以上もの間、電子楽器に取り組み、技術開発を進めてきた歴史があるのです。