東京都と東京都中小企業振興公社は5月29日、東京の伝統工芸職人とデザイナーの共同制作による新商品の開発・普及促進を行う「『東京手仕事』プロジェクト」の商品発表会と表彰式を開催した。最高賞の「東京都知事賞」には、ひな人形の造花をつくる技術を用いて製作したモビール「ゆらぎ盆栽」が選ばれた。
本プロジェクトは、伝統工芸の職人とデザイナーの協働によって今の市場に合った伝統工芸品の新商品開発や国内外の販路開拓を支援する目的で、2015年度から実施している。今回は新たに10商品が開発・披露された。表彰式にはバイヤーも招待され、会場に商談スペースも設置されていた。
都知事賞を受賞した「ゆらぎ盆栽」は、江戸木目込人形の技術を用いて盆栽をかたどったモビール。松や椿など日本の文化に根付いた草木を、現代の生活空間にも取り入れやすいものにした点が評価された。
表彰を行った小池百合子東京都知事は「2020年の東京オリンピック・パラリンピックは、スポーツの祭典だけでなく文化の祭典でもある。江戸の素晴らしい文化・伝統を世界へ発信する良いチャンスだ」と話した。
各賞は以下の通り。
【都知事賞】
ゆらぎ盆栽(江戸木目込人形(造花))
製作者:岡田雄二
デザイナー:平田ことこ、竹本真実
【東京150周年記念賞】
双慶(東京打刃物)
製作者:石塚洋一郎、石塚祥二朗
デザイナー:杉本国雄
【中小企業振興公社理事長賞】
東京本染 てぬぐいおくるみ(東京本染ゆかた・てぬぐい)
製作者:瀧澤一郎
デザイナー:平田ことこ、竹本真実