雑誌広告は読者にどのように見られているか
日本雑誌協会(雑協)と日本雑誌広告協会(雑広)、ビデオリサーチはこのほど、「第4回雑誌広告効果測定調査(M-VALUE)」の概要とこれまでの取り組みをまとめた16ページの小冊子「第4回M-VALUE報告書」を作成した。雑誌広告の効果を測る共通指標の確立に向け、小冊子を用いて出版社や広告会社が4月から周知を進めている。広告主や広告会社が集まる業界団体でのセミナー開催を働きかけるなど、業界を挙げた取り組みをアピールしていく考え。
「M-VALUE(エム・バリュー)」は2013年に第1回調査を実施した。2017年までに計4回の調査を重ね、業界標準となる指標の形成に一定の役割を果たしてきた。
第4回調査は2017年2月から4月にかけて、全国主要7地区の15歳〜69歳男女を対象に実施。24社37誌、計5,979サンプルに対し、広告の接触率や理解度、心理・態度変容などについて共通の指標でデータの収集を行った。調査対象号をあらかじめ送付し、一定の期間経過後に雑誌保有を再確認したうえで回答を募ることで、より精密なデータの形成を目指した。
今回の調査によると、雑誌閲読者の平均広告注目率(広告を「確かに見た」と答えた人の割合)は46.3%、「興味関心」「信頼感」「好感」を持ったと答えた人の割合は約4割となった。ただし、「広告注目者」に限定するとそれぞれの値は7割弱になり、広告注目者の高いポテンシャルが浮き彫りになった。
また、「純広告」と「記事広告・タイアップ広告」の広告タイプ別に、読者から見た印象の違いについても調査を行った。それによると「純広告」はセンスや高級感、タレント等のビジュアルイメージが強く印象に残る結果となり、一方で「記事広告・タイアップ広告」は機能・性能の理解や、親近感の醸成に効果を発揮することが明らかになった。
なお、本調査のより詳しいデータは、実査機関であるビデオリサーチから有償で提供される。