アワード初日&中牟田のお気に入り
会場の雰囲気はこれくらいにして、初日のアワードのレポートです!
初日はHealth & Wellness部門、Pharma部門の入賞作品の発表です! 何度来てもアワード会場はテンションあがる〜!!!!!
グランプリは速報記事でも出ていると思うので、せっかくなので私が個人的に好きな作品をいくつかご紹介しようと思います!
Dot Mini.(ゴールド)
視覚障害者向けのデジタルデバイス「Dot Mini.」。電子書籍やWebサイトなどあらゆるデジタルテキストを読み込んで点字に変換し、点字の凸凹が上下に動いてデバイスが点字を作り出してくれるんです! 2016年のカンヌで家庭のプリンターで使える点字用インク「TOUCHABLE INK」というのがありましたが、これはもう印刷ナシ、これひとつあれば読みたいものがすぐ読める。すごい!
Hemoji(シルバー)
絵文字の施策は毎年ありますが、これは超シンプルで画期的! TwitterやInstagramのプロフィールの名前に血液型の絵文字とプラスマイナスの絵文字をつけるだけ。今までのドナーの登録、条件に合う人を探す作業、該当者との連絡、それすべてがSNSでできてしまうという素敵アイディアです。
みんながデフォルトでプロフィールにhemojiをつけておけば、近くの人も探せるし、本人とすぐにDMでやりとりできてすぐ来てもらえたりもできて、助かる命もすごく増えそう。
The Tiniest listing(シルバー)
生まれたばかりの赤ちゃんが入る保育器の費用はとても高価で、そのお金を払うことができない家庭も多く、そんなお母さんと子どもたちをサポートするドネーションのキャンペーン。赤ちゃんの入る保育器を「3.4平方フィートの一番小さな部屋」として、新聞や賃貸サイトで紹介。ネットで普通に部屋探しをしているときに出てきたら、「この狭い部屋なに!?」とクリックしてしまいそうなのがいいなぁ。
Project84(ゴールド)
イギリスでは1週間に84人もの男性が自殺している、という事実を可視化し社会問題としたキャンペーン。ビルの屋上に84人の男性の像が配置されています。これはドキッとする…。これ、自殺してしまった人の家族や友人の体を形取ってつくっているそうです。
自殺した家族や友人について語ったりメッセージを送ったりしている様子が、Webサイトで見れるようになっているとのこと。自殺の話ってやはりタブーというか語られないというか、だからこそ見えにくいと思うのですが、こうして強いビジュアルとそのストーリーを発信していくことで、他人事じゃないんだと考えさせられそう。
ちなみに同じくゴールドをとっていた「Prescribed to Death」も、薬の過剰服薬で死んでしまった人たちの顔を錠剤で表現して、その患者をWebで紹介、というやり方でした。
TV Doctors of America – Season 2(シルバー)
これはぜひ日本でもやりたい! 人気医療ドラマに登場するドクターたちが、健康診断を呼びかけるキャンペーン。登場人物ごと、設定ごとそのままスピンオフ的なショートムービーが広告としてもできれば面白いですよね。こういう仕掛けは広告会社ならではだなぁと思うので、固定概念にとらわれずいろいろチャレンジしてみたいなと思いました。
長くなってしまいましたが、初日レポート終了です! また明日!
中牟田佳苗
大広 アクティベーションデザインビジネスユニット クリエイティブ局 第3クリエイティブグループ コピーライター/プランナー
1988年福岡生まれ福岡育ち。コピーワーク、PR発想のクリエイティブをベースに、手段を問わずコミュニケーションを企画・設計。最近の仕事は、江崎グリコ・ビスコ「もうひとがんばり!ストレッチムービー」、Bitte「ベルサイユのバリスタ」キャンペーン、NTT西日本「みらいパーク」など。
FCC賞、2015ヤングライオンズコンペティションジャパンPR部門ファイナリスト、インテグレーテッド部門ファイナリストなど
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