舞台「自己紹介読本」の魅力
権八:「自己紹介読本」のお芝居も後半、どんどんダークになっていくんですか?
初音:そうですね。最初からうっすらそういう気配は流れているというか、場所の設定も東京近郊の市民体育館、市民ホール、そういうところの外のコンクリートの冷たい感じのところで、たまたま待ち合わせをした人達が出会って、自己紹介をしあって。話がどんどん流れていって、全体で話し合っちゃったり、お知り合いになっちゃったという感覚。でも、捻じれていくというか、1つの流れになっていくという。
澤本:リスナーの人は暗い舞台と思ってるかもしれないけど、すごく面白いのよ。基本的に出てくる人が自己紹介からはじまるという。次々と自己紹介をし続けるんだよね。
権八:澤本さんは1回見たことあるの?
澤本:初演のときにね。面白かった。面白くて笑ってると、急にエロいシーンになったり(笑)。
権八:必ずセックス的なことが入ってきますよね。
初音:最近の山内さんはエロが強めですね(笑)。
権八:エロと暴力、あとときどき時事ネタも入れますよね。今回もエロは入ってくるんでしょうか?
初音:入ってますね。今回、初演とはちょっとセリフが変わってたりする場面もあるんですけど、大まかには変わってないですね。みんなの時間の流れ、役者どうし、山内さん、今の時代、初演は1年半ぐらい前ですけど、また違う時代の流れだし。そういうことも反映されて、前回よりは落ち着いた感じになっていると思います。でも、お客さんが見たら面白いし、稽古初日に本読みやって、笑いが止まらなくて。
澤本:へー!
初音:初演やっていて知ってるのに、なんでこんなに面白いんだろう、というぐらい稽古しながら笑いを堪えたり。
権八:出演者はみんなひと癖もふた癖もありそうな人達ですよね。岡部たかしさん、岩谷健司さん、常連ですよね。松澤匠さんも前見たかな。面白そうだから行きますよ。
中村:この後、大阪公演もありますので。
初音:そうですね、城山羊の会、初の地方です。大阪公演、4月27日から29日までABCホールで公演がありますので、よろしくお願いします。
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構成・文:廣田喜昭