五明さんの著書『全米は、泣かない。』の表紙にクレーム?(ゲスト:グランジ)【前編】

五明さんの弱点を澤本さんが分析

五明:澤本さんは『全米が、泣かない。』の60秒のラジオCMを書いてと。実際に書いて、それに澤本さんから直筆で赤ペンのダメ出しが入って、最後に講評があるんです。澤本さんの講評を読むと、「五明さんの弱点は、当てにいこうとすると面白くなくなるということです」と。

一同:(笑)

五明:思い切り1トンのハンマーで頭いかれてる。でも、本当にそうだと思ったんですよ。「発注者に気に入られようという気持ちが先に出て、合わせに来るのですが、そうすると、極端につまらなくなります」と。

権八:2発目のハンマーが(笑)。

五明:「きちんと効いてるし、課題は解決するけど、弾けないと言いますか。魅力が出るのは大振りしたときというか、思い切り気持ちよさそうに企画したときです」と。

権八:いいこと書いてる。褒めてますよ。

五明:実際に受賞した東京ガスさんのCMを思い浮かべてみたら、確かにそうだったんですよ。全部、全力でやりましたけど、このぐらいでいいのかな、というのは収録のときに想定内というか。でも、好きなようにやらせていただいたときは、収録のときもみんながバーッと楽しくなって、文章以上のものができたような気がしたんですよね。

権八:芸人さんが収録に来てくれてね。

澤本:五明さんは器用なので、クライアントがどういうことを言ってほしいかってわかるんだよね。優しいので。

権八:わかって先回りしちゃうんだ。

澤本:合わせちゃうの。そうすると正しいんだけど、正しいねって。でも、正しいものなんてさほど聞きたくないじゃない。結果として覚えてればいいんだけど、そこまで全部が正しい品行方正である必要なくて、振り回して、面白いなと思ったけど商品が残るぐらいのほうが面白いから。森田さんも同じことを言っていて、僕とつくった後でCMつくったじゃないですか。そのCMを聞いたら、「ものすごい当てに行ってるんだよね」って(笑)。

遠山:五明、直接は言われてないの?

五明:言われてない。ショックです・・・(笑)。

<後編につづく>

構成・文:廣田喜昭

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