『東京タワー』は「これ、誰が読むんだろう」と思いながら書いていた(ゲスト:リリー・フランキー)【後編】

8月公開の映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は大ヒットする

リリー:そのドラマはココリコの田中くんと井川遥さんの2人が全話に出てるんです。この2人のドラマに「これ、君の牛?」をどう入れようかなと思って。それで『JET STREAM』だから、夜の羽田空港の滑走路の横に車を止めた2人が別れ話をしていて、シリアスな別れ話なんだけど、井川さんが「こういうタイミングだから私聞いちゃうけど、いつも私と会うときにこの牛連れてくるのなんで?」と、車の後ろに牛が乗ってるという設定にして、「いや、うちで飼ってるし」「いや、それ知ってるけど」「私達にとって大切な話なんだから牛を出して」って。

一同:(笑)

リリー:田中くんが「わかった。ごめん」と牛を出して2人は話を続けてるんですよ。「結局、私達これからどうするわけ?」と言ったら、ウーと白バイが来て、コンコンと窓を叩かれて開けると、永ちゃんが「これ、君の牛?」って。

一同:(笑)

権八:面白い。素晴らしい。

リリー:そこから『アイ・ラヴ・ユー、OK』に流れていくという。

権八:さすがに構成作家の仕事はもうしてないですよね?

リリー:そうですね。呼ばれないですね。

中村:今、映画撮り終えてから一番時間を掛けられているのは?

リリー:この映画の宣伝だけですね。

中村:『万引き家族』は6月8日から公開でございます。あと8月31日公開予定の『SUNNY 強い気持ち・強い愛』にも出演されていて。

リリー:これは大根監督の新作ですけど、良い映画ですよ。俺、この映画は日本で大ヒットすると思う。

澤本:試写で見た子がすごく良かったと言っていました。

リリー:たぶん大根仁監督の一番の大ヒット作になる。『モテキ』よりもお客さんが入るんじゃないですかね。

澤本:すずちゃんもすごいと。

リリー:広瀬すずのコメディエンヌとしての動きが素晴らしく面白いですよ。俺、試写場でゲラゲラ笑いましたもん。ちょうどすずと一緒の日に試写だったので、「あの変な動きって監督の振付?」と聞いたら、「いえ勝手にやってと言われたので勝手に」と。それを聞いて、「おまえ天才だ」って言いましたもん。

澤本:『万引き家族』もそうだけど、『SUNNY 強い気持ち・強い愛』も超期待作ですね。

リリー:音楽は小室哲哉さんですから。小室さんが大根監督に何回もダメ出しされながら一生懸命頑張ってました。創りだしたタイミングではそうじゃなかったのに、小室さんが引退されたり。20年前の日本人を描いているから、その中に安室ちゃんの曲もかかるんですよ。タイミング的にそういう映画になっちゃいました。ぜひ見てください。

<END>

構成・文:廣田喜昭

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