与沢翼を見て「こいつから金を取れる」と思った
箕輪:最初僕は広告部にいたんですよ。それこそ電通さんに雑誌広告をもらいに行っていて。いわゆる雑誌の広告営業です。
中村:雑誌の表4を買ってくださいと。
箕輪:そうです。でも雑誌広告ってほぼやることないんですよ。電通に行く必要もないのに行って、電通の人もなんでわざわざ打合せしなきゃいけないんだと思ってるような。雑誌持っていって、媒体資料見せて、「表4空いてるんですけど何かないですかね?」と聞くんです。5、6年前で出版がまだギリのときだから、広告くださいと言ったらそれだけで何かしら広告をもらえた最後の時期でした。
そういう感じでやってたけど、暇でやることなくて、何かないかなと思ってたときに与沢翼という、あの秒速で1億円稼ぐ男がいきなり出てきて。札束を積み上げながら時計を買ったり、ヘリコプター乗ったりしているのを見て、「こいつから金取れる」って思ったんですよ。
一同:(笑)
中村:それはテレビで見たの?
箕輪:そうです。僕はずっと売れないギャル雑誌担当だったから、反響なんてないんですよ。カラコンの広告出しても、「え、本当に載ってますか?」と問い合わせがくるぐらいの。
中村:数字が全く変わらないから?
箕輪:そう全く。QRコード間違ってませんか?いえ間違ってませんって。僕は編集長と仲よかったから、その人のためと思って強引に広告を取りまくってたんですよ。それこそ結婚情報サイトだったらイベントやって、読モ呼んで、そこで収益を上げて、それを広告費にして。
あと、鈴木奈々にトンカツを食べさせて、その写真をポップとして二次使用していいとか。雑誌の反響に関係なく、ありとあらゆる手段で、むしろ雑誌が世の中に1冊も出てなくてもいいぐらいの感じで広告を強引に取っていたなかで与沢翼を見たから、「来た!」と思って。こいつだ、俺がずっと探してた奴だと。
一同:(笑)
箕輪:それですぐに会いに行ったら、雑誌をつくりたいって言うんです。僕は相場がわからなかったけど「3千万あればつくれます」と言ったら、与沢が「いいですね」って。それで3千万もらってつくることになって、そのとき会社は現金がないと言っていたから意気揚々と帰ったら、「お前そんな怪しい金を持ってくんな」と言われて。
中村:まぁ確かにね(笑)。大喜びしてくれると思ってたのに。
箕輪:ダメって言われて。マジかよと思って。社長賞をイメージしていたら、「お前そんな詐欺師みたいな金持ってきちゃダメだろと。でも、そのときはお金よりも与沢という人間に興味があって。嘘っぽいけど、テレビにガンガン出まくってる人独特の、時代の寵児のオーラってあるじゃないですか。
澤本:はい。
箕輪:与沢にはそれがあったんですね。ロールスロイス乗って、上の屋根がプラネタリウムみたいになってて。お風呂付きの西麻布の焼肉屋で金粉まぶした焼肉を食べたり。
澤本:すごいね(笑)。