PR TIMES「Jooto」
一人広報ならではの苦労とは
—設立10年未満のSmartHR、メドレー、delyで広報を担当する皆さん。事業規模が拡大する中、膨大な量の業務をどのようにこなしているのでしょうか。現在の広報体制や重点項目を教えてください。
渡邊:私は、クラウド人事労務ソフトを提供するSmartHRで、2016年9月から一人で広報を担当しています。広報に期待されているのは、IT企業中心の顧客を非IT企業にまで拡大していくために、当社とサービスの認知度を高めていくことです。そのため、メディア露出は重点項目になっています。
阿部:医療×ITを軸に事業展開するメドレーでは、採用と広報を同じ部署で担当しています。部員は4人で、私一人が専任広報です。ベンチャーはフェーズごとに目標が変わるので難しいのですが、その時々に応じたゴールと戦略を決め、実現できたかを振り返っています。広告換算や記事数は、あくまで一つの指標です。現在は、スマホなどで医師の診療が受けられるオンライン診療アプリ「CLINICS(クリニクス)」のPRに力を入れています。
田中:delyでは、2016年からレシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」を運営しています。2017年に1000万ダウンロードを超えたころからは、スマホに慣れていない世代も含む「マス」を意識したPRが求められるようになってきました。当社も広報は私一人です。
—皆さん一人で担当されているわけですが、広報業務において特に苦労されていることは何ですか。
田中:当社の場合、私が入社したころは20人弱の社員しかいなかったのが、今では150人規模に急拡大しています。苦労しているのは欲しい情報が社内のどこにあるのか、担当者は誰なのかが分かりづらくなったことです。
阿部:すごく共感します。当社も2年前は80人だったのが、今では250人規模になっています。工夫としては、議事録などを可能な限り社内で共有していることですかね。情報を探すときはその共有ツールで探しています。
渡邊:当社ではサービス導入企業や社労士さんにとっても、いい出方となるよう気を配っています。「別の媒体にも提案できそう」などアイデアはあっても、手が回らないのが悩みですね。細かいタスクが多くて後回しになったり、忘れがちになってしまいます。
タスクは視覚化して整理
—一人で社内外の多くの人と協働していらっしゃいますが、進捗管理はどうされているのでしょう?
田中:クラシルは食品メーカーやメディアとの連携企画を頻繁に実施しています。例えば5月には日本テレビのスペシャルドラマとのコラボで動画レシピを公開しました。このような時に困るのが、連絡手段がいくつもあることです。メールだけでなくLINEやFacebookメッセンジャーなどの複数のチャットツールを使って進行しているため、状況をさかのぼって確認する作業だけで10分以上の時間がかかってしまうことがあります。
阿部:メディアも、テレビのディレクターだとメッセンジャー、新聞記者はメール、など連絡方法がバラバラだったりしますよね。「取材の想定質問はメールでもらったんだっけ」などと考えてしまうことがあります。
—タスク・プロジェクト管理ツール「Jooto(ジョートー)」は同じような悩みから生まれたんですよね。
下田:私は2013年にシンガポールで起業し、そこで開発したJootoとともに2017年10月にPR TIMESに参画しました。当時、多国籍メンバーで構成されるチームだったのですが、言語の壁がチャットでのやりとりに拍車をかけてしまい、皆さんと同じように欲しい情報や重要なファイルがどこにあるのか、整理がつかない状態でした。
そこで、社内ツールとして看板方式のJootoを開発したのです。タスクを「進行中」「完了」などの色分けしたタブごとに表示し、ドラッグ&ドロップで移動ができる仕組みになっています。クラウド型サービスなので、社内外でタスクを共有することもできます。
先ほど渡邊さんが「忘れがちになる」と仰っていましたが、忘れてしまうのは仕方のないこと。人間の脳は、7つくらいの事象しか一度に留めておくことができません。であれば、その都度視覚化しておいて、適切なタイミングで思い出せればいい。我々は、その体験を追求し、Jootoを使ってタスクを管理することで、「(脳内の)タスク管理のない世界」を実現したいと考えています。
—Jootoでは新コンセプト「今が見える安心感」を発表しましたね。
下田:これには「忘れてもいい安心感」「誰にでも使いやすい安心感」なども意味合いとして含まれており、サービスのコンセプト設計をし直しました。ページのデザインやロゴも刷新しています。(図1)
図1 リニューアルしたJootoの操作画面
原:ユーザーへのヒアリングでは、プロジェクトを俯瞰して管理するマネージャーと、タスクを見て実行するプレーヤーでは抱えている課題が違うということが浮き彫りになりました。そこで、両者の意見を汲み取り、Googleカレンダーとの連携強化に加えて、通知機能やヘッダー情報を改善する一方、一部機能を廃止することで、よりシンプルにしました。
田中:普段からGoogleカレンダーを使っているので、連携してタスク管理できると便利になりそうです。
阿部:いつも同じメディアの方とコンタクトをとってしまいがちですが、タスクを見える化することで、「もう少しこの記者に情報を伝えないと」とか、次のアクションが見えてきますね。
原:忙しい広報担当の皆さんには、ご自身のタスク管理に加えて、メディアリストのステータス管理や社内外コラボ案件の進捗管理にも活用いただき、是非「今が見える安心感」を実感していただきたいですね。
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