見城さんと箕輪さんの関係性ってどうなっているの?
箕輪:ビットコインのときなんて「仮想通貨」と言っただけですぐに「やれ」って言ってましたよ(笑)。だから死ぬほどミーハーで、「それって・・・」という斜めの目線がない人なので、とにかく「やれ」っていう。
たぶんずっと幻冬舎にいる人は見城さんと話すのも緊張するし、やりましょうなんて言いたくもない、それで怒られたらどうするんだという人が多いと思うんですけど、僕はもともと見城さんの本をつくって、双葉社の編集者として仕事をして、「幻冬舎に来い」と言われたので、フラットと言ったら失礼ですけど、ビビるという感じはないですね。
「これやりましょう」と言ったらすぐ。だから僕がニューズピックスやキャンプファイヤーと立ち上げたりというのは、見城さんが絶対に「すぐやろう」と言ってくれるからですね。リリースも見城さんのコメントも「これからは何とかの時代だ」と全部僕が書いて。
一同:(笑)
箕輪:全部見城さんに任せてもらってから、本当に他の講談社や集英社じゃ1年かかって決断するのを1日でできますね。
澤本:すごいスピード感ですね。
箕輪:せっかちなんで。
中村:全員せっかちですね。箕輪さんも1か月でつくれって言うし。でもそれがヒットの秘訣の1つでもあるんでしょうね。時流にすぐ乗れるというか。
箕輪:そう思うのと、あとみなさんがやってるCMの仕事もそうだと思うんですけど、突発的な何かのほうがズバッとハマるときがあるなと。
僕も双葉社のときは年に何冊も出す奴はダメだと思ってたんですよ。クオリティ低いだろう、真面目にやったら無理だろうと思ってたんですけど、今みたいにとにかく出さないといけないという状況になると、妥協するところもあったりするんだけど、それと引き換えにものすごい意図してないけどズバッと時代に合ったり、間に合わないからやってしまったことがウケたり。どっちが良い悪いじゃないですけど、時間ない中でやると思わぬ成果が出たりしますよね。
澤本:それはありますね。
箕輪:ですよね。澤本さんのインタビューを読んで、絶対そうだなと思って。犬のお父さんのCMもそうですよね。
澤本:そうですね。良いものを一所懸命つくろうと年間に数本しかつくってないときよりは、こんなにつくるのは嫌だからやめてくれというペースでつくっているときのほうがなんでハマったかわからないけど、あれこれハマったというのがありますよね。
箕輪:それなぜなんですか? 教えてほしいんですけど。
澤本:いや、わからない(笑)。
中村:切羽詰まってグーっと圧がかかったときに、たまたま澤本さんの中からポコッと出るみたいなことなんですかね?
澤本:もしかしたら普通にスケジュールがあったら、そのアイデア自体を出さないのかもね。怒られるかな、こんなくだらないもの出してる場合じゃないって。でも、これ出さないと本当に間に合わない、じゃあ出しちゃおうかというもののほうが良かったり。そのほうが否定する人の数が少ないかもしれないですね。悩む時間が僕も少ないけど、相手の方も少ないから、じゃあしょうがないと。
箕輪:ものづくりしてる人間として「もうしょうがないから」ってダメな言葉のような気がするけど、「でもやりきったよね」というときのほうが良いときがあるのは本当に不思議ですよね。
澤本:不思議ですね。でも、期限があると、決めないといけないから。何かしら決めてそこで良くしようと頑張るからかな。