その潮流の中心にいた人物。それが「セールスフォース・ドットコム」の米国上級副社長を務めていた宇陀 栄次氏である。
宇陀氏は今回、「これからはAIと音声検索の時代になる」と断言し、「Yext(イエクスト)」の日本法人会長として就任した。果たしてそれはどんな事業なのか、そして、そのサービスはあらゆるビジネスにどんなメリットをもたらすのか?執行役員の網本 信幸氏とともに話を伺った。
「本当に役立つ」情報をリアルタイムかつ正確に表示する
—Yextの日本法人を立ち上げられてから、この7月で丸一年になります。まずは立ち上げの経緯と事業内容について教えてください。
宇陀:Yext社は2006年に創業し、昨年4月にニューヨーク証券取引所に上場した企業です。12年におよぶ実績の中で雑誌「Fortune」誌掲載のトップ500社のうち、3分の1ほどの企業に採用されるまでになりました。
日本は非常に大きなマーケットですから、アメリカ、ヨーロッパに次いで昨年、日本法人を立ち上げる運びとなったわけです。
当社が提供するサービスは、オンライン上で表示されるあらゆる企業情報を一元管理し、最新に保つことを可能にしたクラウド型プラットフォーム。一度プラットフォームに企業情報をアップすれば、GoogleやFacebook、将来的には中国の百度(バイドゥ)など、世界150以上の検索エンジンやSNSとダイレクトに連携されます。
情報の修正時にはそれらのすべてに即時、変更を反映することができます。
—宇陀さんが今回、会長という立場で就任された背景にはどのようなものがありますか?
宇陀:クラウドビジネスの普及のために10年以上勤めた「セールスフォース」を引退後、クラウドとは真反対のこと、つまり逆から読んだ「道楽」をするつもりでいました(笑)。
ですが、Yextの事業内容を聞いて、デジタルメディアに正しい情報を発信することは、あらゆる業種のあらゆる企業が必要としていると思ったんですね。これは間違いなく必要とされる機能だとピンときました。
もう一つの理由は、この会社を手伝うことで社会貢献ができるかもしれない、と考えたこと。
当社のサービスは「マルチ言語&マルチパブリッシャー対応」を謳っているのですが、これはユーザーが多様な言語で多くの検索サイトを活用できることを意味します。
外国人訪問客が、使い慣れた自国の検索サイトで自国の言葉で日本を自由に旅する未来。Yextのサービスを利用すればそれが可能になるわけです。それに、災害などの際の緊急情報なども通知できる可能性があります。
お問い合わせ
Yext(イエクスト)
〒105-0004
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TEL:03-5472-7631
E-mail:supportjapan@yext.com