チームづくりが明暗を分ける
ワールドカップで見事なチームプレイに沸いたばかりですが、仕事においてもチームプレイはとても重要かと思います。特にコラボプロジェクトでは、その座組み次第で、社や専門領域も越えた、つまりルールも文化も異なる人同士でプロジェクトメンバーを構成する、ということも考えられます。どのようにして、上手くプロジェクトが進んでいくチームをセッティングできるかが、その後のアウトプットを大きく左右していくのです。
私たちが行っている「午後の紅茶 × ポッキー コラボプロジェクト」は、キリンビバレッジ(以下、キリン)と江崎グリコ(以下、グリコ)、そこに両ブランドの広告コミュニケーションを担当している電通が加わった、3社合同のプロジェクトチームで進行しています。その中でも、「午後の紅茶」と「ポッキー」のメインターゲットでもある20~30代の女性社員たちをコアメンバーに据えました。年代・性別が同じと言っても、役職や部署は様々。マーケター、研究職、営業、デザイナー、入社2年目からママ社員まで。勤務地も東京・大阪が半々という顔ぶれでした。
同性かつ同世代でメンバーを構成した狙いには、ターゲットの心理を正しく理解でき、ターゲットとマーケターの間を行き来できる強みがあることがあります。また、コラボによる共創を目指すうえでは、受注する側・される側といった取引関係や、年齢や役職の違いなどのちょっとした差異が、遠慮や忖度を生んでしまう可能性がありました。そんな“メーカー同士の壁”と“クライアント広告会社の壁”といった、見えない大きな壁をいち早く取っ払い、本音で話し合える、フラットな関係の構築を目指すためにも、このメンバー構成を選んだのです。