人は誰しも、ユニークな「存在目的」を持っている
人は誰しも「存在目的」を持っています。自分の存在目的など分からない、という人でも、親や子供、恋人や友人や同僚として誰かにとってかけがえのない存在だったりします。大志を持つ人から、誰かのための自分という人まで、人の存在目的はそれぞれとてもユニークです。
ティール組織の存在目的も、組織によってユニークなものです。だからとても大事にされます。コンピューター制御のロボットは、介護ロボットだったりお掃除ロボットだったりと、存在目的が型にはまってしまいます。同じように、多くのオレンジ組織にとって、実際の存在目的は利益の追求など型にはまったものです。それを覆い隠すように、キレイな言葉を並べた会社のミッションなどをつくると、うわべだけのものなので結局、徹底されずに最後には忘れられてしまうのです。
ティール組織はスタートアップ&クリエイターと相性が良い
皆さんはティール組織、どう思いましたか? ここでちょっと時代を早送りして、ティール色の眼鏡をかけて世の中を見てみましょう。「年功序列」に対して「成果主義」。「会社は家族」に対して「仕事とプライベートはしっかり分ける」。「義理人情」に対して「データと理論」。オレンジ色の眼鏡ではイマ風に見えた価値観も、まったく違った見え方になるのではないでしょうか。
すでに存在するオレンジ組織をティール組織に変えるのは、とても難しいと簡単に想像できるでしょう。その意味では、このティール組織、スタートアップと相性が良いと考えられています。さらに言うと、小回りがきくような小規模でも始めることができ、個人の創造力をめいっぱいに引き出すことが重要な、クリエイティブエージェンシーやウェブ開発会社、マーケティングなどのコンサル業務ととても相性がよいのです。
独立志向のクリエイターの皆さん、一緒にティール組織を研究してみませんか?皆さんが先陣を切って変化の先頭集団になれば、「平成のビジネスパーソン」が時代遅れの代名詞になる頃には、ティール組織がオレンジ組織に変わり組織の新しい常識になっているかもしれません。
井上大輔
アウディジャパン/メディア&クリエイティブマネージャー
ヤフーでプロデューサー、ニュージーランド航空、ユニリーバでデジタルマーケティングの責任者を歴任し現職。advertimesコラムニスト。
ツイッター:@pianonoki | 著書に「デジタルマーケティングの実務ガイド」
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