同社の新しい広告フォーマット「スマートフィード(SmartFeed)」が、7月11日都内で開催された「アウトブレイン パブリッシャーサミット2018」にて発表された。そもそもスマートフィードはどういうサービスなのか、何が新しいのか、どういった可能性を秘めているのか。同サービスの魅力とともに、産経デジタルによる導入事例を引き合いにして行われたパネルディスカッションをレポートする。
すでにエンゲージメント率22%・収益率41%アップという実績
まずは、アウトブレインの最高売上責任者であるアヤール・シュタイナー氏に、スマートフィードの魅力や今後の方向性などについて聞いた。
アヤール氏は「スマートフィードは、フィード型のディスカバリー体験を、従来のようなSNS上ではなく、オープンウェブにおいて提供する新しい広告フォーマットだ。すでに200以上のパブリッシャーが利用している。そして、62%もの割合でユーザーの記事ページのスクロールが増加しており、エンゲージメントの確率が22%アップ、収益も41%アップしたという実績もすでに出ている」という。
その理由について、「スマートフィードは、既存の広告フォーマットと比べて、インターフェース、フォーマット、ユーザーへの関連性といった主に3つの分野で革新的だからだ。そのため、すべてのページで高度化されたディスカバリーを実現することができる」と続ける。
スムーズなユーザー体験を促し、確固たるエンゲージメントにつなげる
具体的に、何が革新的なのか。同氏は、「スマートフィードは、非常に柔軟性が高い構造。「スマートカード」と呼ばれるUIブロックを柔軟に組み替える事で、複雑な開発作業なしに最適なフィード体験を提供可能にする。またページを共有したり、保存したり、隠したり、『いいね』したりといったSNS的な機能も備えていて、そのようなユーザー行動を自動学習していく。
つまり、これまで『固定のウィジェット』という形で一方的なアプローチだったものが、ユーザーとインタラクティブな関係性を築きやすい『フィード』という形で、最高のユーザー体験を提供できる」と話す。
また、「これまでは、画像、タイトル、ソース名といった構成で成る単一のネイティブフォーマットが一般的だった。しかしスマートフィードでは、新たに動画フォーマットも採用し、ユーザー、ブランド、パブリッシャーに対して、美しいネイティブ体験を提供することができる。Click-to-Play型、View-to-play型の両方のフォーマットが用意されているが、ともに重要な点はユーザーにとって遮断的ではないこと。Click-to-play型では、ユーザー自身が興味を持つ動画をクリックすることで、動画が画面の全面に表示されサウンドがオンになり、広告主はユーザーとの深いエンゲージメントが保証される。またView-to-play型では、サウンドはオフの状態で、スクリーンに表示された時点で自動的に再生される。(クリックすればサウンドがオンになる)スマートフィードでは、フィード型の特性を生かし一つの記事に多くの動画を掲載することができ、複数のネイティブフォーマットで広告内容を訴求できる。これは業界では画期的なこと。」と続けた。
そして、ユーザーへの関連性について言及した。
「我々アウトブレインの強みは、ユーザーの興味・関心をピンポイントでどんどん掘り下げていくこと。この点もスマートフィードは、アルゴリズムを超えてトピックの深掘り分析をどんどんしていくことができる。我々は「ハイパー・パーソナライゼーション」と呼んでいるが、『ユーザーとの関連性がある』といったこれまでのレベル感を、『ユーザーとの関連性が非常に高い』というレベルへ導くべく、今後も注力していく。具体的には、読んでいるコンテンツのカテゴリだけではなく具体的なトピック、先ほど述べたような、SNSと同様に共有したり、いいねを押しているようなコンテンツ情報、またフィードをスクロールする速度を含むスクリーン上のあらゆるユーザー行動までアルゴリズムが働き、ユーザーにとって最も最適なフィード体験を提供する。」と締めくくった。