しかし写真店は少なくなり……そこで「プリンターを来店のきっかけにしてもらおう」という店舗が出てきた。
カレンダーフレームの写真で定期的な来店も狙う
「プリンターの設置が来店のきっかけに」─ドコモショップ安中店(群馬・安中)の針ヶ谷洋徹氏はこう語る。同店舗では、顧客サービスの一環として三菱電機の「Wi-Fiプリント」をことし6月に導入した。
なぜ「プリンター」がドコモショップを訪れる後押しになるのか。それには写真印刷の市場の変化がある。
日本フォトイメージング協会の推計では、写真印刷関連の市場規模は2011年の2394億円から2018年は1864億円と5分の1以上減少。フィルム現像印刷は年平均26%減の見込みだ。
街の写真店の閉店も背景にある。富士フイルムの発表ではピーク時には国内3万4000店あったのが、2013年時点で9000店舗と激減した。
しかし「撮影した写真をプリントアウトしたい」ニーズは消えたわけではない。日本フォトイメージング協会とMMD 研究所の調査では、「スマホで撮った写真をプリントしたい」と答えた人は69.9%だった 。
「来店者から(スマホなどで撮影した写真の)プリントの仕方や、プリントできる場所についての問い合わせが多くありました。そのため、商品以外でお客さまに喜んでいただけるサービスとしてプリンターの導入を決めたのです」(針ヶ谷店長)
三菱電機の「Wi-Fiプリント」を導入したメリットについては、「お客さまとスタッフの会話のきっかけになったことが大きい」と針ヶ谷店長。
「当店のスマホ教室でカメラ機能をご説明する際にも活用しています。印刷の操作も簡単なので、スタッフも案内しやすい。ランニングコストも通常のプリンターより割安で廉価だと思います。導入もWi-Fiに接続するだけで簡単でした」(同)
「Wi-Fiプリント」はプリントする際に、台紙のテンプレートを選ぶこともできる。針ヶ谷店長が「定期的に店舗へ足を運んでいただくきっかけに」と話すのが、カレンダー型のフレームだ。写真とともに周辺に指定した月のカレンダーを掲載できる。
「使える写真のフレーム、ひな形はもっと増やしたいと考えています。当店以外にも2店舗運営しているのですが、各店舗のスマホ教室や地域の方が集まるような場所を会場にした『出張スマホ教室』、クリスマス、お正月など季節ごとの活用も検討中です」(同)
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