電通、電通デジタルは9月18日、東京・電通ホールにて「People Driven Marketing実践セミナー2018」を開催した。
電通、電通デジタルは2017年9月に人を基点に電通グループ内のマーケティング手法を結集・高度化した統合フレームワークである「People Driven Marketing(以下、PDM)」を開発していた。今回のセミナーでは主に昨年からの改善点が発表になった。
セミナーに登壇した、電通 第3統合ソリューション局長 PDM推進グループ長の田中耕平氏は「PDMは常にバージョンアップを続ける、OSのような位置づけ。今回のアップデートの目的は認知・ブランディングだけでも、またコンバージョンだけでもない。ビジネスのKGI達成に貢献するフルファネルでのマーケティング活動支援を強化することが目的」と話した。
具体的には「アナリティック」「ジャーニー設計力」「コンテンツ企画力」「PDCA」の4つの領域を強化したと言い、その中核を担う「People Driven DMP」のアップデートについても言及があった。
「People Driven DMP」については、電通 データテクノロジーセンターの貝塚康仁氏がプレゼンテーションを行った。People Driven DMPは7.5億ユニークブラウザのオーディエンスデータを軸に構築されているDMP。今年3月に位置情報のGroundTruth社と資本業務提携し、People Driven DMPにはサイト閲覧行動や「STADIA」のテレビ実視聴ログなどの他、位置情報のデータも連携。こうした変更により、「コンバージョンする可能性の高い傾向を持つオーディエンスのターゲティングだけでなく、トリガーモーメント、つまりはコンバージョンにつながる行動の引き金となる兆しを捉えられるようになった」(貝塚氏)という。
また「STADIA」のテレビ視聴ログデータは、これまでデータ連携に2日ほどの時間を要していたが、この期間が現在15~20分程度まで短縮。よりリアルタイムに近い形で、テレビ視聴行動の中で発生するトリガーモーメントにもアプローチできるようになるとしている。