レイアウトも編集者が担当
—原書は分厚くてとっつきにくいイメージもありますが、翻訳版をつくるうえでのこだわりはありましたか。
本文については、訳語選びに時間をかけて、できる限り忠実に原書のニュアンスを伝えられるようにと心がけました。そのうえで、そのままの訳では理解しがたいところには解説を入れ、日本の読者にも分かりやすくしています。また、担当の下田の発案で、表紙をめくった最初のページには「組織の発達段階」を色分けした図で表しました。原書にはないのですが、冒頭にこれがあるだけで、内容のイメージの伝わり方が違うと思います。
また、DTP作業は編集者が行っているため、本文内容に合わせて読みやすいレイアウトを組むように心がけています。本書は内容が硬めでしたので、本を開いたときに文字による圧迫感がないよう、ページ下部には多めに余白をとっています。
本のサイズもできるだけ手に取りやすいように工夫し、縦幅はA5判、横幅は四六判の大きさにしました。通常の書籍よりも少し細長い形で、書店では四六判よりは存在感が出せるし、同じ厚さがあるA5判よりは威圧感がないんです。持ち運びもできるようにソフトカバーにして、紙質も軽いものを選びました。ただ、Amazonで購入いただいた方は、やはり手元に届いてその分厚さに驚かれたようですが(笑)。