1日目 21:00/企画決定
例の部屋に戻って作業をすすめ、
21時くらいに2つの企画が手元にある状態に。
企画1. Don’t Space Out
難民キャンプで住む子どもたちの現状を疑似体験してもらうソーシャルアクション
友達が家でSpace out (ぼーっと)しているところを動画で撮影して、
ワッと驚かせるドッキリ動画を投稿していく、
家がない難民キャンプの子どもたちには、気を休める時間がないことを伝えるキャンペーン。
企画2. REFUGEENIUS(REFUGEE+GENIUS)
「50万人もの子どもたち」が暮らす、世界最大規模の難民キャンプを
「50万人のスターの原石」が眠る場所と捉え直し、
難民キャンプから次世代のスターを発掘するキャンペーン。
難民キャンプの子どもたちを
その現状を「哀れむ」対象からその才能を「応援」する対象へと変えることで、
人々の人道支援への関与の仕方を根本から変えよう。というもの。
企画1は、オリエンで言っていたALSのアイスバケツチャレンジをかなり意識した企画。
ある種の「ソーシャル遊び」として子どもたちの現状が広がっていくことで
関心UPにつなげていく。というものでした。
企画2は、より本質に立ち返って、難民キャンプという場所を根本から捉え直した企画。
50万人の中から才能を持った子どもたちを見つけ、その子らの歌声やサッカーのスキル動画を発表。シェアすることで応援できる仕組みにすることで、関心UPにつなげていく。というものでした。
企画を決める上で、考慮したポイントは3つ。
①他のチームと被らないこと
ヤングコンペにおいてはアイデアの”被り”は死です。
1については
space out (家でぼーっとしてる)というイディオムに辿りついているチームは
まずいない。と考え、十分ユニークにできている自信はありました。
2についても、
多くのチームが出すであろう「現状を伝える」とか「疑似体験させる」ためのアイデアより、上のレイヤーから難民の子どもたち捉え直しているため、そこにも被りはないはず。と考えていました。
…なので、”被り”という視点では、どちらもクリアしている。
②第一弾キャンペーンとのレレバンシー(関連性)が説明できること
これについても、
1は、子どもたちがくつろげる「スペースがないこと」をソーシャルアクションとして疑似体験させることで。
2は、子どもたちが活躍できる「スペースを与えること」を目的とした企画にすることで。
第一弾とのレレバンシーは担保できていると考えました。
※普段はこの手のコンペであまり考えなくていいことですが、
今回は、お題がお題だったのでここも考慮しました。
③評価軸をアイデアの“面白さ”におかないこと
アイデアのコンペで何いってんの?となるかもしれませんが、
これが最終的に2つめの企画を選んだ決定的な理由となりました。
1のような、
ソーシャルアクションの“面白さ”をベースにした企画は、
ある人から見たら面白い!と思ってもらえるが、
ある人から見たら嫌悪感を抱く。
というネガティブ評価をされるリスクもある。と考えました。
つまり、この手の企画はジャッジが
極めて感覚的(属人的)になってしまう恐れがある…と。
一方で、2の企画は
「難民キャンプの子どもたちを、スターの原石として捉え直す。」
という誰もが否定しようがないアイデアになっているため、
どうやるのか?どう拡げるのか?という手法へのツッコミは入っても、
アイデアそのものへの疑問は生まれないはずだ。と考えました。
結局、ここが決め手となり、
2の企画REFUGEENIUSを詰めていくことにしました。