なぜ、ハズキルーペとMacはブランドとして目立つのか? 独自ブランド資産の重要性

ブランドの3つの役割とDBAの3つの特性

ローマニアック氏はDBAが重要な理由として、以下の3つのブランドの役割を前提として掲げています。

1. オーナーシップ(このブランドのものであると認識させる)
2. アンカー(このブランドと関連した連想を思い出させる)
3. ブリッジ(別々のマーケティング活動が同じブランドのものであると結びつける)

DBAはブランドが上記の役割を達成するためには、以下の特性を持っています。

1. 実施内容における柔軟性(様々なクリエイティブ表現において一貫して使用できる)
2. 異なるプラットフォームでの適用可能性(いろんなメディアにおいて変わらない効果を持つ)
3. 脳科学的な多様性(ブランドの連想に関わる脳の刺激を増やすことができる)

これらのDBAの特性は、特にブランドが広告クリエイティブにとどまらず、パッケージの見分けやすさ、動画、プリント広告、イベントでの協賛、デジタルでのバナー、Eコマースでの商品露出など、さまざまなマーケティング活動上で一貫して機能することを意図しています。

特に脳科学的な意味合いで、ブランドがどのような連想の幅を持ちうるかは従来のブランド調査ではあまり深堀されていなかった点です。単純なカテゴリーでのトップオブマインド(第一想起)やイメージ属性では出てこない、視覚的なイメージ(マクドナルドのゴールデンアーチや、コカ・コーラのフォント等)も含まれるからです。

次ページ 「DBAの評価は「Fame(知名度)」と「Uniqueness(独自性)」」へ続く

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鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

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