DBAの評価は「Fame(知名度)」と「Uniqueness(独自性)」
ローマニアック氏はそのブランドのDBAを管理するにあたって、2つの軸で消費者調査をすることで評価することを推奨しています。彼女は様々なカテゴリーのブランドを数カ国にまたがって調査し、グローバルブランドにおいてたとえば、ロゴの知名度と独自性がどのような位置づけにあるかを4つの象限に分けて分析します。
1. 知名度も独自性も高い: 活用するか失うか Use or Lose
2. 独自性は高いが知名度は低い:潜在的なものに投資Investment Potential
3. 知名度は高いが独自性が低い: 単体で使用を避けるAvoid Solo Use
4. 知名度も独自性も低い:無視するかテストするIgnore or Test
このような象限で思い出すのは、かつて旧ヤングアンドルビカムがブランドアセットバリュエーター(BVA)で用いていたブランドの強さ(差別性、適切性)、ブランドの地位(知識、尊重)の二軸で分けた象限です。ローマニウク氏の場合は、ブランドの評価ではなく、あくまでブランドの独自性の要素であるDBAですので、調査は同じブランドでもロゴ、フォント、カラー、スローガン、キャラクターなどの多岐の要素をこの2つの軸でチェックすることになります。
これらのDBAは単に位置づけをチェックするだけでなく、仮にあるDBA群が独自性も知名度も高いグループにあっても、要素について選択し、活用することをしていかなければ、容易に忘れ去られてしまうということです。また、知名度よりもやはり独自性のほうがブランドにとっては重要な軸であって、それは一般的に選ばれやすい要素、たとえば赤などの視覚的な要素としての色は、知名度は高いですが、独自性が低くなるなどの弱点があり、色は単体ではなく他の要素と組み合わせる必要があるのです。