目的に合わせた動画クリエイティブで心の距離を縮める
広告もコンテンツのひとつと考え、ブランドの世界観を重視してきたコーセー。ユーザーのコンテンツ視聴態度が変わる中で、F1層に届く新しいクリエイティブを目指し、「C CHANNEL」と年間パートナー契約を結んだ。なぜ「C CHANNEL」を選んだのか。『宣伝会議』編集部が迫ります。
—スマホや動画の活用について方針をお聞かせください。
小林:数年前からスマホでの動画配信には力を入れています。動画に期待するのはブランドとお客さまの心の距離を縮める、態度変容が主な目的です。活用における最近の課題はクリエイティブ。当社はマス広告においてブランドの世界観を重視していますが、デジタルの世界にはデジタルならではのコンテンツが浸透しつつある。しかし1年前までは「C CHANNEL」と、あまりお仕事をしていませんでした。
それは、CM自身がコンテンツであり、機能訴求だけでなく、お客さまが見た時に良い意味でのミューズに対する憧れや、うっとりするような魅力を演出し、気持ちよく映像を見てもらうぐらいの気持ちでつくっているからです。その中で出稿を決めたのは、CMのクリエイティブを生かす動画メニューが始まったからです。
武藤:CM素材を活用したネイティブ動画のメニューは、コーセーさんのご要望を受けて開発したものなのです。
CMの前後に「クリッパー」を登場させる工夫をして、「C CHANNEL」ユーザーにも違和感なく届く動画が実現したと思っています。今ではコーセーさんにはネイティブ動画、公式クリッパーのPR投稿など、ブランドの課題に合わせて、多様な動画メニューを活用いただいています。
小林:クリエイティブに関しては最初だけ、細かくディレクションしましたが、今は目的を伝えて、演出はお任せすることも増えました。制作チームの皆さんに熱量をもって取り組んでいただいているので、そのような体制になっていっています。
—課題は何ですか。
小林:クリエイティブなどを、どこまでユーザーに委ねるべきか、ということですね。化粧品は企業の発信以上に、SNSでの一般ユーザーの影響力が強まっています。ブランドの世界観を守りながら、多様化する女性の価値観にどうアプローチすればよいのか、が課題になっています。
武藤:私たちもブランドの課題、企業が伝えたいメッセージ、守りたい世界観も理解しながら、いかにして、ユーザーが自分事化できるクリエイティブに昇華できるか。そのバランス感に心を砕いています。
山内:確かに。「C CHANNEL」では、恋愛コンテンツの人気が高いと聞きましたが、実際にそうした動画を配信したところ「動画を見て(商品が)欲しくなった。どこに売っているの?」などコメントをいただいて、効果を感じました。
—次にチャレンジしたいことは。
小林:これからECに注力していくので、売上にダイレクトにレスポンスが出る動画に挑戦したいです。
武藤:ECについては「C CHANNEL」でも今後注力していこうと考えています。ぜひご一緒に、より売れる動画に挑戦していきたいですね。
武藤崇雄氏
C Channel株式会社 専任役員
広告事業部 部長
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