P&GはITを過小評価しない
P&GのCTOである、Alan Boehm氏は、P&Gは20年に渡って大企業はIT領域でベストプラクティスを追い求め、コモディティ化したITサービスの利用に注力してきたことに警鐘を鳴らし、コモディティ化したIT機能は競争優位を産まない。企業がイノベーションを起こすには、IT投資領域においてもこれまでの考え方を打ち破る必要があると提言していました。
そのために、Alan氏はスタートアップコミュニティから、新しいスタートアップ企業についてピボットするノウハウを学ぶ必要性を語り、「VCが企業に投資する方法を採用している」と語っていました。
また、テクノロジーの重要性について、Olay(スキンケアブランド)を例に上げて、機械学習を活用したスキンケアアドバイザーの取り組みや、IoTへの関心などについて語っていました。
ブランドと顧客との接点でイノベーションが起こる
Dentsu AegisのNigel Morris氏は、過去の言葉〈ある社のCMOが実際には測定できないので、今やブランドに関心がない〉を引用し、広告のクリック(短期的成果)ではなく、長期的な顧客とのエンゲージメントを考えることが重要。そして、短期的な思考がブランドを殺している。「ブランドは長期戦略において重要である。ブランドの評判と信頼は事業成果を左右する」と、顧客とブランドとの長期的な関係構築の重要性について語っていました。