「CES 2019」現地レポート③ — LGの発表に見る、AI活用の新たな体験設計(森 直樹)

利用者のニーズを先読みするLG ThinQがスゴイ

David氏によると、LGの製品に高度なAIを適用し、日常生活をより簡単に楽しく変革しているという。David氏は「AIの最終目標は、ユーザーの要求に応えるスマートデバイスを作成することだけではなく、さらに一歩進んでユーザーの個々の状況に応じて一歩先を読み、推奨事項を提供することだ」とLGが提供する新しいAI体験について解説した。

例えば、LG ThinQ製品が、ユーザーがリクエストするより前に、ユーザーに合った提案やソリューションを予測して提案できるようになることだ。事例では女性がThnkQに連携するGoogle Assistantに空気清浄機をオフにするよう指示すると、ThinQ AIが空気清浄機をオフにするだけでなく、ほこりのレベルが3時間で増加する可能性を示唆した上で、そのときに空気清浄機の電源を入れるか、確認を促している。

Daivd氏は、ThnkQ AIは、ユーザーの行動、好み、および全体的な環境についての理解を深めることができるため、ユーザーが必要なことを予測し、提供できるのだという。さらに毎日の電力使用量、テレビ番組、洗濯の頻度、服の種類、家の掃除の頻度などのライフログを活用する。

このような知識と、気温、湿度、大気質などの家庭環境情報、および天気や交通などの外部情報との連携することで、ThinQ AIはユーザーと環境を文脈に沿って理解しているというのだ。そのため、ThinQ AIはユーザーの特定の状況に適したパーソナライズなサービスの提供を可能にしている。

次ページ 「AIがカスタマーサポートをプロアクティブに変える」へ続く

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