「欲しいと思っている人」を狙って掘り尽くすのが今のデジタルマーケティング
デジタルマーケティングは、市場としては成長を続けていますが、そのビジネスの現場では「煮詰まっている」と感じている人も多いのではないでしょうか。
ここ10年程度のスパンで見ると、デジタルマーケティングの世界は、媒体や手法を変え、テクノロジーの進化を取り込むことで実績を上げてきました。
ざっと振り返るだけでも、リスティング、SEO、リターゲティング、FacebookやTwitter を始めとするSNS広告、動画広告、DMPによる囲い込み、など、トレンドが絶え間なく次々と登場しました。そして、あるトレンドの導入効果が一巡すると目新しい次のトレンドに力点をシフトする、というサイクルを繰り返すことで成果を出し続けてきたのです。
当初はデジタルマーケティングも発展段階で施策のリーチも拡大傾向にあったため、言わば「びちょびちょの濡れぞうきんを絞る」ように、新たなトレンドにスイッチするたびに結果を出すことができました。しかし、いよいよそのぞうきんをただ絞っても、簡単には結果を出せない状況になってきました。
「デジタルマーケティング」と言われますが、それは実質的には「デジタルプロモーション」と呼ぶべきものです。既にキーワードを検索したりサイトを訪問したりした人、すなわち「欲しいと思っている人」に広告を接触させ、クロージングに導きます。そしてPDCAを回し繰り返すことでそのような人を根こそぎさらってしまうのですから、いずれ売上は限界に到達してしまいます。
こうなってしまう最大の要因は、ターゲットのセグメンテーションによってパーチェスファネルの入口=流入元の部分を、その商品やサービスのその「欲しいと思っている人」に限定しているからです。
クロージングまでのCVR(コンバージョン率)が同じだとすれば、ファネルの流入元をもっと大きくしていかない限り、その先の最終的な売上の増加は期待できません。
では、何を変えることが必要なのでしょうか?