東京育ちの東京の歌をつくりたかった
権八:そして『1975』。初めて聴かせていただきましたが、いい歌ですね。
澤本:今回のアルバムは歌詞に和田くん本人が詰まってますよね。
和田:(スタッフに)今日CDあるかな?あった。権八さん用に、あそこに既にスタンバってます。絶対持って帰ってください。
権八:ありがとうございます。すみません。もちろん持って帰ります。曲の感じがタイムマシーンというか。
澤本:SFだよね。街角曲がったらこうだったという。こういう歌詞の曲を昔から書いてみたかったんですか? 自分でやるんだったらこういうのがいいなと?
和田:そうですね。『1975』は自分が生まれた年号だし、個人的なので、これはソロじゃないとできないなと。あとは東京の歌をつくりたくて。僕はずっと東京で、東京育ちの東京の歌ってなかなかないですよね。そういうのがいいかなと思って。
澤本:アルバムのタイトルも『地球 東京 僕の部屋』だから、東京というのが1つのキーワードで。
和田:そうですね。
権八:「明治通りを左折」という歌詞がありますが、曲がる場所のイメージはだいたいあるんですか?
和田:まぁ表参道のところかな。あのあたりかな。ラフォーレがあって、ざっくりあのへん。
権八:左に入ると。
和田:そうか、左に入ると代々木公園に行っちゃうから、代々木方面から来た設定にすればいいんだ。あそこ、今は東急プラザと言うんですか。あそこを左に曲がったという設定にしましょう。
権八:別にいいんですよ(笑)。でもそんな感じのイメージで。すごいなぁ。
澤本:トライセラで曲をつくってるときと、ソロでつくってるときってどういう意識の違いがあるんですか?
和田:最初はどっちみち僕が作詞作曲するんだから、そんなにトライセラトップスと変わらないと思ってたんです。でも実際、トライセラトップスとして発表するのと、和田唱として発表するのでは、違う扉が開いた感じですね。意識はしなかったんですけど、よりパーソナルな感じになったのかなと。
澤本:そうですよね。聞いてると、和田さんの口から和田さんのことをしゃべってるような曲が多いから。
和田:逆に簡単だったかもしれないです。
澤本:だって早かったですよね。「ソロをやる」と聞いてからすぐにアルバムが出る感じだったから。
和田:そう、今回歌詞を書くのが早くて。ソロアルバムつくろうと言ってから、出るのは意外と早かったかもしれない。