「チョコ市場を一緒に盛り上げる仲間だと思っていた」
「実は、ブラックサンダーさんのことは、以前から同じチョコカテゴリを盛り上げる仲間だと思っていました。Twitterも反応や機転の速さがすごいと思っていて」と話すのは、ゴディバ ジャパン マーケティング部の宮崎由里さん。
昨年は直接のコミュニケーションは特になかったものの、Twitterで最初に話しかけるならブラックサンダーだと以前から考えていたという。「これまでTwitter上で他社に話しかけたことはなかったのですが、1年くらい考えて、今年思い切ってTwitterで話しかけたんです」。
特に前触れなく突然話しかけられ、「とてもびっくりしましたとTwitter担当から聞いています」と話すのは、有楽製菓 広報担当の内藤瑠美さん。「とにかく何か反応しなきゃ!と考えて、でも何と反応したらいいかわからなかったので、!マークを並べてその気持ちをそのまま表現したとか。社長にもすぐに報告したそうですが『よかったね』という反応で特に指示はなかったようで(笑)、これはチャンスとばかりにアカウントに【ゴディバ公認義理チョコ】とつけさせていただいて。その後ゴディバさんに確認を取って、店舗の呼び込みなどにもちゃっかり使わせていただいてます」。
近年、バレンタインの社会的な位置づけは揺れている。「友チョコ」のような新しい文化が生まれたり、あるいは「ただ美味しいチョコが各社からたくさん発売される季節」だと思われている節もある。元々の意味合い(愛を伝える日、感謝を伝える日)は徐々に薄れつつある。
「昨年の新聞広告で私たちが言いたかったのは、『あげる人が楽しくないと意味がないよ』ということです。結果的に義理チョコの是非の議論が1人歩きしてしまいましたが、『義理』とは本来人を思いやる言葉ですから、決して悪い言葉ではないんです。本命であっても義理であっても、チョコがそれを担えるのは嬉しいことです」(宮崎さん)。
「義理チョコはいい文化だと思う」と内藤さんも賛同する。「気負いすぎると、チョコをあげることは楽しくなくなってしまいます。だから、気負いすぎている人には、1つ30円のブラックサンダーがちょうどいいんじゃないですか?というのが私たちの提案で、チョコをあげることをもっと楽しんでもらいたいんです」。