食事制限は、かえって太って逆効果?
石川:食わないことです。
一同:(笑)
石川:これが難しいんです。うまいから。
権八:僕ちなみに学生から社会人になって35キロ太りました。
石川:来ましたね~(笑)。許容範囲は10キロと言われてます。20歳のときの体重にプラス10キロまでは許容範囲なんです。それを超えるとやばいですね。
権八:え、どうやばいんですか?
石川:死亡リスクが高まるんです。
権八:こんなに面と向かって近い距離で言われた(笑)。マジですか?
石川:そうですよ。確たるデータがありますから。
権八:痩せなきゃ。一念発起して糖質制限したり、頑張るんですけどね。そのたびにガーッと痩せるんですよ。
石川:ただ一方で、僕はみんなにダイエットしてほしくないんですよ。
一同:え?
石川:ダイエットって必ずリバウンドするから。少なくとも、ダイエットにチャレンジした人の8割は元の体重以上にリバウンドするというデータがあるんですね。
権八:ダメじゃん(笑)。
石川:僕らダイエット研究者の間では、最も確実に太るための手段はダイエットであると。
権八:面白い。
石川:だからダイエットしてほしくないんです。本当はしないでくれという本を書きたいんです。危険だから手を出すなと。
権八:なにー、じゃあどうすればいいんだ。太っちゃったら。
石川:だからまずは味覚を変えるぐらいからはじめてみてくれということですね。やってみてください。本当に変わりますよ。ぜひ味覚を変えていただきたいなというのがダイエットのポイントですね。
権八:あと石川さんが書かれていたのでいうと、まわりの友達が太ってると太るみたいな。
石川:そうです。肥満は感染症であると。
一同:(笑)
石川:太った人と一緒にいても太るわけじゃないんですよ。友達が太ると、自分も太る確率が高いということなんですね。ハードルが下がるんでしょうね。友達が太るのを見ると、自分もいいかと。逆もあるんですけどね。友達が痩せると自分も痩せると。
これはハーバードの研究者が出した研究で、世界的なニュースになったんです。肥満は感染すると。アメリカとヨーロッパで反応が全然違ったんです。アメリカの各新聞のニュースは「あなたが太ったのは友達のせいだ」と。ヨーロッパでは「友達が太ったのはあなたのせいかもしれない」と。同じものを見ても、受け取り方が違って面白いですよね。
中村:文化の違いがね。