PR TIMESは2018年12月、「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」というミッションのもと、コーポレートサイトをリニューアルし、オウンドメディアの役割も担うサイトとして新たに開設した。
コンテンツは社会課題解決に向けて取り組む様々な“行動者”とPR TIMES社員が対談する「CROSS TALK」や、PR TIMES内の部署横断で社員同士が対談を行う「ACTION」など4つに分かれており、「人」「行動」にフォーカスした内容となっている。
社内外を巻き込むプロジェクト
立ち上げの目的は「採用広報」と「インターナルブランディング」の2つ。「事業やサービスを軸としたコミュニケーションだけでなく、組織としての発信を強化・集約するコンテンツプラットフォームとしてオウンドメディアを立ち上げました。お客さまや取引先、採用候補者など当社を取り巻くステークホルダーの方々と、長期的なつながりを持ち続けたいと思っています」と話すのは、同社経営企画本部 コーポレートカルチャーマネージャーの名越里美氏だ。
編集・制作にあたっては、名越氏が全体を統括しているほか、外部のライターやカメラマンと連携し、週に1~2本のペースで記事を公開している。
他の業務と並行してコンテンツを発信し続けることは容易ではないが、「いざオウンドメディアの責任者をスタートしてみると、良い意味で社内外の多くの方を巻き込む仕事であると感じました。制作に携わるメンバーはもちろん、記事に登場する方や、情報発信を担う社内の広報担当・SNS担当などとの連携が求められます」と名越氏。
運営面だけではなく企画のアイデア出しといったクリエイティブな面での課題も。「メディアである以上、読者となるユーザーにとって有益なコンテンツでなければ運営する意味がないと思っています。紙媒体のように明確な締め切りや枠の概念がない一方、魅力的な企画を生み出し続けることが必要です」。
目的の「可視化」が実現へと導く
そこで名越氏は、オウンドメディア運営のプロジェクト管理のためにPRTIMESが提供する「Jooto(ジョートー)」というツールを自社内でも活用している。
Jootoはカンバン方式のプロジェクト管理ツールで、ユーザー数は現在約15万人。タスクを「進行中」「完了」などの色分けしたタブごとに表示でき、優先度合いなどによってドラッグ&ドロップでタスクを移動できるようになっている。
3月には料金プランを大幅にリニューアル。今まで「ガントチャート、絵文字の利用」「GoogleカレンダーやSlackなど外部連携機能」のように機能別で分けていたプラン形態を、4人まではすべて無料で利用できるようにした。ユーザー5人目からは1人追加ごとに月額500円の課金を行う。
同社でJootoの本部長を務める原悠介氏は、今回のリニューアルについて次のように話す。「2014年の提供開始以来多くの方に利用していただく中で、現場で働く方のタスク管理はもちろん、マネジメント層がどのようにプロジェクトを運営していくかという点での課題が見えてきました。そこで機能別での提供ではなく、個々の課題によって柔軟に対応できる“よりそい型”のサービスでありたいと考え、すべての機能を無料で使えるようにしました」。
名越氏は実際にJootoを活用してみて、関わるメンバーと直接顔を合わせなくても密にコミュニケーションが取れるようになるなど手応えを感じている。「Jootoで一元管理することで相手によってツールを使い分ける必要もなくなり、時間的コストも削減。最も重要なコンテンツ企画に割ける時間が増えました」と話す。
オウンドメディアの運営に限らず、マルチタスクの広報担当者にとってプロジェクト管理は必須だ。「今の課題や目的を可視化しないとプロジェクト実現には至らない」と原氏。「業務効率化とコミュニケーションの活性化でチームの一体感を醸成し、自分たちが想像した未来に少しでも近づくサポートになれば」と話した。
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